■ 「モバイルメモ ジェットエース 第4世代」 ダイゴー ジェットエース + フィッシャー スペースペン
□もうかれこれ10冊目となるジェットエース。
一つのメモ帳を浮気もせずに
これほどまでに使い続けるというのは、
ひょっとすると初めてかもしれない。
それ程、今の私には使いやすいツール。
ペンがあらかじめセットされており、
程よいコンパクトさで
ズボンの後ろポケットにスッポリと入るところが気に入っている。
ズボンの左後ろポケットは、すっかりジェットエースのための
定位置となっている。
左手でポケットから取り出し、
右手でしおりをつまみページを開くと同時に
しおりに繋がったペンを取り出し書いていく。
この一連の動作に一切の無駄もなく
ただただスムーズに行える。
もはや目を閉じたままでも行えるくらい
私の中では自然な動作となっている。
道具と自分との関係を考える上で、
この「自然さ」というのは
とても重要なキーワードだと思う。
もはや道具を使っていることさえ意識させない
自然さが出来上がれば、
一番の目的である道具を使って行う「こと」そのものに
集中することができる。
□さて、このモバイルメモ ジェットエース、
10冊使い続けてきたとは言え、
それは試行錯誤の連続だった。
まず、第一世代は
ジェットエースをそのまま使うというもの。
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ジェットエースには予め鉛筆が付属されている。
当初は、それを使っていた。
しかし、鉛筆の筆跡の薄さに馴染めず第2世代、
伊東屋のオリジナル手帳ボールペンの時代へと入っていく。
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ボールペンの濃い筆跡は、
後で読み返しときの視認性もよく、
この第2世代はその後ずっと続いていくかに思われた。
しかし、そうは行かないのが世の常。
人の欲望は底知れぬものがあり、
筆跡が濃くなったらなったで、
今度はより快適な書き味を求めるようになってしまった。
そして、
第3世代のオート ルーク万年筆の時代が幕開けしていった。
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鉛筆、ボールペンを経て、
万年筆へと一通りの筆記具を経験してきたので、
この第3世代が最終世代になるのだろうと私もほぼ確信していた。
きっと多くの読者の皆様も
これでジェットエースの話しはもう終わったに違いないと
思ったことだろう。
しかし、しかしである。
万年筆のキャップを外して書くということが、
どうしても面倒くさくなってしまったのだ。
そんなことは、
はじめからわかっていたことではないかと、
お叱りの声も聞こえてきそうだ。
全くご最もなご意見で、ただただ受け入れるしかない。
万年筆の快適な書き味とキャップを外すという作業を天秤にかけた時、
はじめは快適な書き味が圧倒的に勝っていたが、
だんだんとキャップのつけ外しの煩わしさが
気になってくるようになってしまった。
これまでボールペンではノック式、
そして万年筆のキャップ式も経験してきた私に残されるものは、
もはやノックもキャップもしないですぐさま書けるということになる。
そんな都合の良いペンがあるだろうか。
鉛筆がその条件を満たすが、
あの筆跡の薄さはやっぱり気になる。
□そんな中で前々から気になっていたペンが一つあった。
それはフィッシャーのスペースペン。
ご存知のように、これはリフィルタンクが密閉され、
窒素ガスの圧力によりインクを押し出して
上向き筆記も可能にするというペンである。
手に持ってジェットエースに書くときは、
ついついは上向き筆記になるので、
その対策用のペンとして以前より意識の中にあった。
そのスペースペンを何となく分解して、
リフィルを取り出しそれを見て、
私は、
はたとひらめいた。
このリフィル単体で使えばいいのかもしれない。
うまい具合に全長もジェットエースとほぼ同じだ。
ジェットエースのペンを収納スペースに入れてみると、
スルスルと入っていくが、
そのままスルスルと反対側から出てきてしまう。
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これはダメかと諦めかけそうになったが、
さらにひらめいた。
このボディにパーマセルテープを巻いて、
少しだけ軸を太くすればいいのではないだろうか。
せっかく巻きつけるのだから、
しおりも一緒につけてみよう。
裸同然だったリフィルは、
ブラックを身にまとい、
落ち着きのある姿に変わった。
この状態で再びジェットエースに差し込んでみた。
すると、
どうだろう。
見事に収まるではないか。
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ブカブカになることもなく、
かといって窮屈にもならず、ちょうど良いフィット感。
ジェットエースの下からペン先がでることもない。
しおりの紐引っ張れば、簡単に取り出すこともできる。
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そして、このスペースペンの醍醐味は
上向き筆記を心おきなく出来る点。
□収まるには収まったが、気になることもある。
それは果たしてリフィル単体で書いても
大丈夫なのかということだ。
リフィルは、あくまでも本体ボディに入れて使うべきもの。
単体で書くことなど想定していない。
ペン先が細くなっているので、曲がったりしないだろうか。
実際にほぼ一冊を
このスタイルで使ってみた。
今のところ取り立てて不具合のようなものは出てきていない。
一方で、
やはり上向き筆記を気にせずできるというのはとてもいい。
そして、
ズボンの中で私の体温で温められたリフィルは、
より滑らかに書けるような気がする。
しばらくはこの第4世代で使ってみようと思う。
(2011年8月16日作成)
□いつものご注意。
このカスタマイズは、
あくまでも私の勝手な方法をご紹介しただけで、
この方法を推奨するものではありません。
きっと、ほとんどの方は右から左に受け流し、
実際には行ったりしないとは思いますが、
万が一行う場合は、あくまでも自己責任でお願いいたします。
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