■ 「超 モバイルノート」 ダイゴー カラフル鉛筆付き 手帳 525円
□アイデアは、ふとした時に浮かぶ。
アイデアを考えようとしてる時よりも、
逆にアイデアなんか全く考えていないときに浮かぶことの方が多い。
この対策については、
以前、コラムでメモとペンをそもそも持つということから解放してくれる
財布の中に小さなペンとメモを忍ばせておくという方法をご紹介した。
外出するときに、財布を持たずに出かけるということはまずない。
財布に入れてしまうことで、普段の外出の支度だけで自動的に
メモとペンを持つことができるというものだ。
私はいつもこれを実践していて、これまで何度助けられたことか。
これはこれで自分で言うのも何だが、
とても合理的で便利だと思っている。
しかし、これはどちらかというと、緊急避難的手段という側面がある。
というのも財布の中からメモとペンを取り出すのには、
どうしてもちょっと手間どる。
本当の緊急避難の時であれば、
この手間もそれほど気にならないが、
ちょっとメモ、という時にはやや煩わしい。
もう少し気軽にペンとメモを持ち歩ける方法は他にないだろうか。
そんなことをかねがね考えていた。
□気軽に持ち歩くということで言えば、
ポケットに忍ばせることになるのだが、
これが一筋縄ではいかない。
それはその日の服装によって、収納するポケットの位置が変わってしまうから。
例えば、Y シャツというスタイルの時。
Y シャツの場合は、胸ポケットにメモとペンを入れればいい。
スーツの時も上半身である胸ポケットに入れればいい。
一方、
これからの暑い季節となると、
よりカジュアルになってポロシャツを着たり、
休日であれば、Tシャツなんてこともある。
こうした服装では上半身にはもはやポケットはなく、
メモとペンを入れようにも、入れることができない。
こうなると、
ついついメモとペンを持たずに外に出てしまうということになりがちだ。
こういう時に限ってアイデアは狙いを定めたかのように襲い掛かる。
そこで、着ている服に左右されない
メモとペン用の収納ポケットということを考えなくてはいけいない。
つまりは、メモとペンを上半身に携帯するのではなく、
下半身方面に携帯すればいい、ということではないだろうか。
下半身方面ならそもそもズボンをはかないという人はいないし、
ズボンには、ほぼ必ずポケットがあるものだ。
しかし、このズボンのポケットにペンを入れるのには、
抵抗を感じる人も少ないないはずだ。
特に椅子に座る時などは、
長いボディのペンはとても邪魔に感じる。
そこで私は「ラミーピコ」や「トンボの XPA」といったショートボディの
ペンと小さなメモをポケットに入れる日々を送るようになった。
こうしたペンはボディが短いので、
立ったり座ったりしても全く邪魔にならない。
これで一件落着かと思いきや、
人の欲望というのは恐ろしいもので、
さらに気になることが出てきてしまった。
それは
メモとペンが別々だと
二つのものをポケットから取り出すのがちょっと面倒ということ。
それくらい別にいいではないか。
確かにそんなに気になるものでもない。
しかし、ここまで来たら行き着く所まで行ってみたい。
私は、目に見えない何かに突き動かされているように、
色々な携帯メモ&ペンを探し歩いてみた。
そして、
今その有力候補として、注目しているのが、この手帳。
□ところで、
最近このコラム、前置きがとても長い傾向がありますね。
それは読んでいる皆さんだけでなく、
書いている私自身が痛い程感じています。
もっとさらっと商品紹介だけをすればいいとも思うのですが、
なぜこの文具を買うに至ったのか、ということを
最近どうしても語りたくなってしまっています。。。。
私が若かりし頃、
会社の年配の方に何かを聞きにいくと、
その説明がとても長く、早く本題に入ってよ!と
心の中でつぶやいていたものでした。
私も年齢とともに、
段々そうした説明が長い年代に突入してきたのかもしれません。
□さてさて、
このミニ手帳だが、「手」帳という言葉がこれ程までに似合う商品はないと思う。
それくらい手の平に馴染むコンパクトさである。
実はこれと同じサイズで、男らしい黒や茶色といったものもあったが、
ちょっとクラシカルすぎるので、
私はこのグリーンを手に入れてみた。
キラキラとしていて、
おじさんの域に達している私には
やや気恥ずかしくなる色である。
表紙はビニールのようで、ハードな作りではない。
手帳ももろとも曲げるとグニャグニャと盛大に曲がる。
この折れ曲がるというのは、歓迎すべき点である。
というのも、
ズボンのポケットに入れた状態で、
元気に立ったり座ったりしても邪魔にならずに済む。
小さいだけでなく、体にフィットするので、携帯メモとして申し分ない。
□さらに良いのは、
背には鉛筆がささっているところ。
これでメモとペンを別々に携帯するということから開放される。
その鉛筆の後には紐状のしおりがくくり付けられている。
そんなにことさら大げさに言わなくても良さそうなものだが、
ことモバイル手帳という点からすると、これほど最適な機構はないかもしれない。
例えば、ふとアイデアを思い出したとする。
ポケットから、この手帳を取り出し、
先ほどの栞をヒョイとつまみ、
ゆっくりと引き上げ、真新しいページを開く。
それで安心せずに
引き続き、しおりを上方向に持ってき、鉛筆をスルリと引き出す。
鉛筆が半分くらい姿を見せたところで、
それまでしおりをつかんでいた指先を鉛筆に持ち替え、
そして、そのままノートに書き始める、というものだ。
しおりをつまんでから書き出すまでの間、
一つの滞りもなくスムーズに一連の動作を執り行うことができる。
アイディアを思いついてポケットからこの手帳を取り出して
先程の流れるような動作で素早くメモが取れる。
これはアイデアメモにとても良いのではないだろうか。
□ノートの紙面は、あたまに日付が書き込められる他は
あとは横罫線のみというシンプルさ。
アドレスや干支の早見表など余計なものが一つもないのも、私好みだ。
感心したのはノートの見開き性がすこぶる良いところ。
綴じのノド元まできっちりと開くので、
小さい紙面をぎりぎりまで使える心遣いを感じる。
鉛筆は細く短いので、決して書きやすいとは言えない。
しかし、とっさのアイディアをメモする、という観点からすれば、
これで十分ではないかと思う。
実際に書いた印象としては、
書き心地は硬く、筆跡も薄い印象だ。
芯はHBよりもむしろ、Hに近いようだ。
きっとこれは芯の減りを少なくするために
あえて硬めの芯が採用されたのではないかと思う。
濃い目のBあたりだとすぐに芯先が丸くなってしまうからだ。
気になるのはこの鉛筆をどうやって削るかだ。
これは、手持ちの鉛筆削りで、
どうにか削ることができた。
□メモとペンを別々に持つ必要がなく、
さっと取り出してすぐにアイデアを書くことができる。
これは「モバイル」メモ&ペンとして、とても便利なアイテムだと思う。
■記事作成後記
*しかしながら、
やはりこのライムグリーンは40代の私にはちょっと鮮やかすぎます。
そこで、ホワイトにカスタマイズをしてみることにしました。
以前、取材手帳の時にはマットブラックに塗装してみたことがありました。
実は今回も一度はブラックタイプを買ってブラック塗装をしてみたのですが、
これがもともとのブラックと何ら変わり映えのないものになってしまいました。
【 塗装前 】 【 塗装後 】
そこで今回はあえて白にしてみることにしました。
鉛筆も白でもありますので、ちょうどよいかと思いまして。
出来栄えは、これが意外に格好よいのではないかと
おじさんは、一人満足しているのであります。
(2009年7月14日作成)
■追記(2009年7月16日)
本日、エムディーエスさんの展示会に行ってきました。
そこにダイゴーさんのブースがあったのですが、
この手帳には、なんとホワイト系のカバーがあったのです。
全くのホワイトではなく、うっすらとブルーが混ざったような感じでしたが。。
これなら、わざわざホワイトに塗装することなかったのではと
ややショックを受けています。。。
□ご注意。
この塗装は、あくまでも私の勝手な使い方をご紹介しただけで、
この方法を推奨するものであはありません。
きっと、ほとんどの方は右から左に受け流し、
実際には行ったりしないとは思いますが、
万が一行う場合は、あくまでも自己責任でお願いいたします。
■関連リンク
■ 「メモとペンを持たなくっちゃ!から解放されるメモ術」
■ 「今、頼りにしている取材手帳&ペン」
■ 「アイデアのつくり方」
■ 「デジタルメモ帳 ポメラの使い心地レポート」 キングジム ポメラ