■ 「ペーパーワールド・チャイナ2013レポート」 ■■■■
■ 福州路で文具ショッピング
上海の街中散策をする時
必ず立ち寄るのが福州路。
ここは上海の中でも観光客の多い繁華街、
南京東路から通り二本ほど離れたところにある。
ちなみに中国の通りのほとんどには
それぞれ名前が付けられている。
この福州路には、
大小様々な文具店や画材店、書店が軒を連ねている、
いわば文化通り。
上海の最新の文具事情を知る上で毎年欠かさず訪ねている。
いつも回っている文具店をざっとチェックしてみたが、
昨年と比べて特に大きな違いは見られなかった。
一つ違いがあったのは、
ドイツのペンメーカー「シュナイダー」の専用ディスプレイが
いくつも見られたことだ。
そういえば、
数年前からペーパーワールドチャイナで、
「シュナイダー」はブースを構え続けている。
そうした地道な営業活動の成果なのだろうか。
いくつもある福州路の文具店の中で、
私が一番楽しみにしているところが「百新文具館」というショップ。
中国のお店は、「うちの店を見てくれ!」といわんばかりに
主張した看板が多い中、ここはかなり控えめ。
店内もゆったりとしたスペースになっている。
定番文具からデザインステーショナリーまで幅広く取り扱っている。
上海の中でもちょっとユニークな文具店だ。
店内に入ると
マルマンの各種ノートのイベントコーナーが展開されていた。
面白かったのは
紙の試し書きコーナーが設けられていたこと。
日本では最近見かけるが中国では初めて見た。
以前は
日本で売っていない日本メーカーの輸出仕様文具を
珍しさのあまりここぞとばかりに買い込んでいた。
しかし、
その時は珍しくても、
いざ日本に持ち帰ってみると、
使わずじまいということが多かった。
今回はそういうものは買わず
本当に心からこれを欲しいというものだけにした。
私の心とらえたのは上海デザインのノート。
日本にはない独特なデザインで
どことなくヨーロッパ風のようだが、
イラストのタッチに中国らしさみたいなものがしっかりと現れている。
鳥のデザインのものを2冊買った。(1冊38元)
このノートは半分が無地、
残りが方眼というちょっと面白い紙面構成になっている。
かなり分厚いが、
背の部分が限りなく解放されているので、
見開き性がいいのが特徴。
■ 夕食
到着した夕方、ホテルの近くをブラブラと歩いて、
賑わっていそうな中華レストランに一人で入ってみた。
店内はそこそこ混んでいて、
そのほとんどが2人もしくは4人、多いと10人くらいでテーブルを囲んでいた。
1人客は私だけだった。
ちょっと嫌な予感がした。
メニューを見るとその予感は的中した。
料理は取り分けを前提とした
大皿のものばかり。
仕方なく大皿のラーメン系のものと、
点心の海老シュウマイみたいなものを注文した。
予想していたとおり
ラーメンは洗面器ぐらいの大きさでやってきた。
スープはさっぱりとしていて、
麺の味は、どことなく日本そばを思わせるものだった。
味はなかなかおいしいが、
いかんせんいくら食べても全然減らない。
まるで丼の底から新しい麺が
次々に生まれているのではと思ってしまうほど。
中国の料理店での会計はテーブルで行う。
その際、店員さんに「マイタン!」という。
英語で「 Chek please 」と言っても通じない店もある。
それから私はいつも領収書をもらっている。
その時は「ファーピャオ」と言う。
この2つは真っ先に覚えた中国語だ。
■ アンティーク通り 東大路
展示会取材が終わった翌日、
丸々1日を使って上海の街めぐりをしてきた。
いつもはどちらかというと
上海の最新スポットを探して回っていた。
最新スポットというのは
見た目の建物としてはたしかに斬新であったりするが、
いざ中に入ってみるとショップは
日本でもよく見かけるような店ばかりということが多い。
正直あまり刺激を受けるものがないので、
今回は新しさとは逆を行く
古さを一つ追求してみようと思った。
そこで向かったのがアンティーク通りの東大路。
およそ1km弱くらいの細い通りにぎっしりと
骨董品屋さんが軒を連ねている。
昔の硬貨やらダイヤル式の鍵、
水晶の中に時計を埋め込んだもの、
毛主席語録手帳などなど、
時代を感じさせるものが所狭しと並んでいた。
通りに面している露店風の店の後には、
しっかりとした店構いの骨董品店も並んでいた。
こちらは、
置いてあるものもキレイで値段もかなり高そうだった。
■ ラミーショップ
コーヒーを飲みにフラリと立ち寄った
大型のショッピングセンターの中で
ラミーショップを見つけた。
何か面白そうなものはないかと探してみたら、
見慣れないタイプがひとつあった。
レットボディにイエロークリップのサファリ万年筆。
店員の方によると中国の限定色だという。
なるほど確かに
中国の国旗の色がモチーフになっている。
こうしたラミーショップは上海だけでも7ヶ所もあるという。
直営のラミーショップは中国全土で現在38店舗に及ぶ。
中国で人気があるのは、サファリの万年筆。
カラーは、レッドかと思いきや、
ホワイトとピンクがよく売れているそうだ。
■ ギャラリー莫干山路50
時間的にもう少し余裕があったので、
もう1ヶ所どこかに行ってみることにした。
通訳の姚さんに相談してみたところ、
オススメのスポットとしては
大きな船のような建物が特徴のショッピングモールくらいしかないという。
ショッピングモールはもうお腹いっぱいだったので、
数年前に訪れたギャラリーが集まっている
「莫干山路(もうがんしゃんろ)50」に行ってみることにした。
最寄の駅は地下鉄の上海駅だが、
歩くにはちょっと遠いのでタクシーで向かった。
莫干山路50に着くと、人の姿がほとんどない。
これまでたくさんの人ごみを歩いてきたので
何だかとても落ち着く。
ここにはいくつもの建物がアットランダムに並んでいて、
その中にギャラリーやデザイン事務所が入っている。
ちなみにも莫干山路50には入場料などはなく、
中のギャラリーも自由に見ることができる。
気に入れば、
絵を買うことだってできるようになっていた。
特に目的もなくあちらのギャラリー、
こちらのギャラリーとフラリフラリと気の向くまま見て回った。
それがなんとも私には心地よかった。
昨日までは展示会場の全ての通路を
一本一本くまなく回っていた。
それこそ全身を目にし神経を研ぎ澄ませて回っていたので、
少々疲れていたようだ。
しかし、
ここでは体の力をすっかりと抜いて
自由気ままに絵やオブジェなどを楽しむことができた。
なにも考えずに純粋にアートを楽しめる。
人も少なく、
各ギャラリーの担当を者も特に話し掛けてこない。
展示会は、ある意味肩に力の入ったインプット作業であるのに対し、
ここは自然体で行えるインプット、
それがたぶん心地よかったのだろう。
前回訪れたギャラリーに再び行ってみると、
当然ディスプレイされている絵は新しいものに変わっていた。
□ランチはこの莫干山路50の中にあるカフェで食べた。
ここも前回立ち寄ったところだ。
店内もアートな空間になっている。
しかも、
ここの麺類がとてもおいしい。
前回は辛い面を食べて大汗をかいたので、
今回は辛くないものにした。
焼きうどんを焼かずに、
ネギと醤油のような調味料で混ぜましたという感じ。
どことなく日本的な味もしてとても美味しかった。
【 ギャラリー巡りで疲れた後は、先程ランチを食べたカフェでコーヒーとケーキでリラックスをした 】
■ 取材後記
【 上海の定番観光スポット。川をはさんで高層タワーやビルがあり、
その対岸には外灘というエリアで、ここにはクラシカルな建物が並んでいる。その新旧の対比が面白い 】
【 左:各国のプレスとの夕食会。 右:チャイナモバイルのカウンター。
今回、現地で使う携帯用のSIMカードをここで入手した。 】
【夕方になると、通りのそこかしこに色々な露天が立ち並ぶ。
右の写真はリヤカーの台車で料理をしていた男性。さすが中国、かなりの強火だった。 】
【 左:私が取材しているところをブースの人が撮影してくれました。
右:前日に取材した内容は翌朝5時に起きて原稿まとめていた。気持ちいいほどにカートリッジインクがなくなっていった。 】
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■ 来年2014年のペーパーワールド・チャイナ
2014年9月18日〜20日 上海新国際博覧中心
上記展示会に関するお問い合わせは
メサゴ・メッセフランクフルト(株)
ご出展のお問合せ:03-3262-8444
ご来場のお問合せ:03-3262-8456
info@overseas-fairs.com
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