■ 「カチカチ音をたてない4色ボールペン」 ラミー2000 4色ボールペン 12,000円+Tax
□本屋さんに行くと、3色ボールペンを使った情報の活用術といった
本を最近よく見かける。
巷では結構流行っているようだ。
先日、とある方からこんなご依頼をいただいた。
3色ボールペンを探しているのだが、永く使えて、デザインのよいものは
ないだろうか。
その方によると、数百円のものではなく、ある程度高級感があるものが
欲しいとのことだった。
早速、国内外のものを探してみたが、これが意外と少ない。
シャープペンとボールペンの多機能ペンなら結構あるのだが
多色ボールペンとなると、とたんに選択肢が少なくなってしまう。
そんな中で、自分の所有しているペンをいろいろと掘りおこしてみたら
いいものがあった。
ラミー2000 4色ボールペン。
早速、その方にお勧めすることにした。
□私も4年ほど前から愛用している。
ラミー2000の発売はなんと1966年までさかのぼる。
私よりも、1才年上ということになる。かなりのロングセラーだ。
私が生まれた頃にすでに、こんな素敵ペンがあったとは、
ラミー社のデザインの底力を感じざるを得ない。
バウハウスの影響を受けたデザイナー、
ゲルト・ハルト・ミュラーによるデザイン。
商品名の2000は、
2000年になってもデザイン的に色あせないものを
という意味がこめられているという。
1966年当時、ミュラー氏の頭の中には
2000年はどのように映っていたのだろうか。
まさに2000年を超えた今も、そのデザインは色褪せることなく
さらに輝きを増している。
今なおモデルチェンジの必要など微塵も感じさせない
デザインは賞賛に値する。
□胴軸は、緩やかな樽型をしている。
まるで木炭のようなざらざらとした質感で、
握ってみると、手によく馴染む。
なんと、その材質にはプラスチックが使われている。
ラミースクリブルでも感じたことだが、
ラミー社は材質の使い方がとてもうまいと思う。
特に、今回のようにプラスチックを使いながらも
見た目にそう見せない術に大変長けている。
ペン先、クリップ、ノックボタンにはつや消し加工された
ステンレスパーツが使われている。
黒のボディにこの銀色がとても映える。
□多色ボールペンは、それぞれの色の芯を出すための
色分けされたノックが付いていることが多い。
しかし、このラミー2000は単色のボールペンの様に
ノックボタンが1つあるだけ。
では、どうやって4色の芯を出すのかというと
ノックボタンのすぐ下には緑、青、赤のマークが付いている。
そのマークを上側にして、ノックを押すとその色が出てくる仕組み。
なお、黒のマークは見当たらないが、クリップを上側にすれば
黒の芯がちゃんと出てくる。
説明書いらずの使いやすさ、とでも言おうか、
こうした、直感的に使える仕組みはドイツならではと
いつも感心してしまう。
各色の芯の先には色が付けらているので
今、何色の芯がでているかがすぐわかるようになっている。
□多色ボールペンの多くは、色を変える時
「カチッ」と音が出るタイプが多い。
一方、ラミー2000はとても静かだ。
ノックすると「シャリ...」と控えめな音がする。
音が出て気にならない時と、すごく気になる時がある。
ちょっと静かめの会議や、寝息が聞こえてきそうな授業中など
カチカチとやるのがちょっとためらわれる。
そんな時でも、静かなラミー2000なら
気兼ねなく多色書きが楽しめる。
□私は、4色をこんな風に使い分けている。
黒は会社の仕事用に
グリーンはブログやウェブサイトのメモに
青はプライベートに
赤は緊急の要件に
いつも専用のノートを持ち歩くわけにはいかないので、
思いついたときに、ジャンルごとの色でまずは書き留めておく。
そして、 その思いつきをそのまま眠らせてしまうのではなく
しかるべき場所に保存するかまたは破棄する。
情報を整理するときに、こうして自分なりに色分けしておけば、
一目瞭然で、とてもわかりやすい。
色分け効果は情報の整理のしやすさだけではなく、
カラフルな色で楽しい気分にさせてくれる効果もあったりする。
このペンを使えば、日々の生活にも彩りを与えてくれそうな
そんな感じがする。
(2004年10月26日作成)
■ ラミー 2000 4色ボールペン はこちらで手に入ります。
■ こちらでも手に入ります。
■ 追記
その昔、
愛用していたBRAUNのシェーバーとラミー2000を並べてみました。
やっぱりなんとなく同じ哲学というのが感じられますね。
ちなみに、
このシェーバーはラミー2000のデザイナーとは
違うと思います。
■ De sonogo (で、その後)
先日、新品のラミー2000と私の使ってきたものを比較する機会があった。
いつの間にやら、ずっと使ってきたものは、
かなりツヤツヤした感じになっていた。
この見た目どおりに、さわり心地も違うものだった。
新品のザラザラとした感触に対して、私のはツルツルとしていて、
指先にまとわりつくようにしっくりとくる。
あー、こんなに使い込んだのだな、としみじみと見入ってしまった。
木や革の経年変化はよく聞くが、
プラスチックがこんなにいい味わいを見せてくれるとはうれしい驚きだった。
【 左側が新品、右側が私が愛用しているもの 】
(2006年1月14日作成)
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