文具で楽しいひととき
■ 「ふっくらとしたペンケース」 ANDADURA ペンケース 6,200円+tax


 


□紙は簡単に折ったり、切ったりができ、
 逆に、鉄はおいそれとは曲げられない強さがあったりと
 それぞれの材質には、
 それならではの素材の力というものがある。

 このペンケースを見たとき、
 革という素材の力をとても感じた。

 ANDADURA(アンダデューラ)のペンケース。


 


 ANDADURAは以前、
 独特なフォルムのコインケースを
 紹介したことがある。


  


 そう言えば、
 あのコインケースも
 革でこんなフォルムも作れるんだと
 素材の力を感じた。

 今回のペンケースでは
 革が持つ柔軟性に加え、
 復元力という点も認識させられた。


□外観としては
 ジッパーで開閉する
 それ自体はよく見かけるタイプだ。


 


 ただ、
 このペンケースの中には
 一本もペンが入っていない。

 それなのに
 まるでたくさんのペンを詰め込んだかように
 パンパンに膨れあがっている。


 


 膨れあがりすぎて
 ペンケースが少々反り返っているくらいだ。

 ジッパーをスライドさせて開けてみる。


 


 すると、
 抑えつけられていたものが
 自由を手に入れたかのように
 ペンケースの口がじわりじわりと
 広がっていくのだ。

 ペンは一本もなく
 言わば空気しか入っていないのに
 パンパンにふくれていた理由は
 ペンケースの口が
 もともと広がるように縫製されているからだ。

 そのため、
 ジッパーを閉めると
 口が広がろうとする力が働いて
 あの絶妙なハリを生み出していたという訳なのだ。


 


□考えてみれば、
 ペンケースはジッパーを開いたら
 次にすることは、
 中のペンを取り出すことである。

 これまではジッパーを開いて
 その口をグワッと手で広げて
 ペンを取り出すことが多かったように思う。

 この「グワッ」がなければ
 ペンへのアクセスも
 コンマ数秒速くなる。

 ANDADURAのペンケースは
 ジッパーを開けると、
 さぁ、どうぞペンをお取り下さい、と
 ペンケースが語りかけてくれるようでもある。


 


□ANDADURAでは、
 このペンケースの他に
 財布やカードケースなど
 色々なレザープロダクトを展開している。


 


 改めてそれらを見てみると、
 そのほとんどが
 同じようなふっくらとした
 ハリがある。


 

 


 閉じている時は
 ふっくらと美しく膨れあがっていて
 開けると、中のものが取り出しやすくなる。


 

 


 ANDADURAのデザイナー
 山本祐介さんは、
 革の持っている素材の力を
 うまく引き出す人だと感じた。


 


 (2015年4月14日作成)


 ■ ANDADURA



 



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