文具で楽しいひととき
エグザコンタ
デスクメモパッド No.2
文具コラムを書くとき、必ずタイトルを付けている。
その文具の魅力を一言でズバリ言い表す。しかし、これがなかなか難しい。いつもウンウン唸ってあれやこれやと考えている。今回のアイテムはすぐにこのフレーズが浮かんできた。
「メカニカル デスクメモ」。
本質というよりかは見た目を言い表しているのだけど、自分としてはなかなか気に入っている。
■ ネジでとめられたメモ
エグザコンタ デスクメモ No.2。
まず、目を引くのがメカニカル感を演出しているメモの束をとめているネジの存在だ。
いくらなんでもここまで大きくしなくてもいいんじゃないのというくらいある。このメモパッドの主役は、あくまでもメモでネジはどちらかというと、縁の下の力持ち、つまり、脇役。しかし、自らが主役だ!と主張するかのようにとても目立っている。
メカニカル的なのは、これだけではなくこのネジの台座からメモパッドのベースにいたるまでメタルで出来ている。
特にメモのベースは結構な厚みがあるので見るからに重そうだ。しかし、見た目のわりにそれほどの重さはなかった。
■ 机の上で安定感がある
適度な重さと裏面にある5カ所のストッパーにより机の上ではびくともしない。
この手のメモを書く時は安定感はとても重要。特に片手で電話を握りながらペンを走らせるという時には助かる。
次に注目すべきは、紙である。この紙がちょっと微妙。。。もともとエグザコンタはクレールフォンテーヌグループの一員だった。(今は違う)なので、どうしたって紙質がいいだろうと期待が高まる。
しかし、この紙はいたってふつう。というか、薄めだ。
ロディアの紙と比べるとその薄さは一目瞭然。書き味もふつうだ。鉛筆、万年筆、滑らか油性ボールペン(ジェットストリーム)、ゲルインクボールペン(エナージェル)で書いてみたところいずれもふつうに書いていける。
ただ、水性系の万年筆とゲルインクは紙の裏面にインクの抜けが見られた。
しかし、そもそもこの手のメモは片面しか書かないので気にする必要はない。メモの書き味がふつうであることについて、これはこれで、いいのかもと感じた。考えてみればデスクメモを書くという時は結構慌てていることが多い。あぁ、いい書き味だ、なんて味わっている余裕などないからむしろ、ふつうの書き味の方がメモそのものに集中できていいのかもしれない。
■ 切り取りやすさも考えられている
そして、この薄い紙にもちゃんと別な意味があることがわかった。それは、書いたメモを切り取るときだ。一枚一枚のメモにはミシン目が入っている。
ふつう、こうしたメモを切り取る時にはそのミシン目の上側を指で押さえてピリッと切るが、これは押さえる必要がない。メモを一枚つまみそのまま片手だけでピリッと切れてしまう。この切り心地がなかなかよい。
メタルベースのほどよい重み、そして、薄い紙ということが相乗効果を生み出してくれている。加えてミシン目の両端にある呼び水的な半円カットもそれを後押ししているようだ。
「メモ片手ピリピリ切り」の応援団はそれだけではなかった。分解をしてみるとメモを固定している板の形状がちょっと変わっていた。
板を横から見ると完全なフラットではなくわずかにアーチ状に湾曲しているのだ。
この板の上から大きなネジでギュッギュッと閉めていくので、自ずとミシン目のあたりにその加重がかかっていく。きっとこれが指でミシン目の際を押さえる代わりをはたしているのだろう。考えてみればデスクメモは書いた後になにかしらの行動が伴うことが多いように思う。
たとえば、そのメモを誰かに渡したり、メモをポケットに入れて出かけたりなどなど。ノートやふつうのメモは書いて終わりだけどデスクメモはその点がちょっと違う。今回のものは心地よく片手で切れるので、次の行動への流れとてもスムーズに進んでいける。
デスクメモががんばって!と私を後押ししてくれているようにも感じる。デスクメモにとってこの次の行動への引き継ぎという点は結構重要な気がする。
*記事作成後記
中の紙は200枚。私が買ったNo.2は、およそA6(文庫本)をほんの少しだけ小さくしたくらい。(16×10cm)中のメモリフィルはちゃんと別売りされています。
□ エグザコンタ デスクメモパッド No.2は、こちらで販売されています。
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