2010.01.12(196)

「超モバイルノート その後」

ダイゴー

ジェットエース

ダイゴー ジェットエース

「結果を出す人はノートに何を書いているか」という本でたしかこんな内容のことが書かれていた。書くということは、なにかを覚えるためであり、一方で、頭からそのことを一旦忘れてしまってもいいようにすることでもある。本の中では、学生時代の勉強では覚えるためにノートに書き、社会人になると、忘れてもいいように書き記すとあった。なるほど、そのとおりだと思う。

書くことが「覚えるため」、そして「忘れるため」という全く逆のことを担っているのが興味深い。

この書く時に使うのが、紙とペン。この組み合わせは、星の数ほどあるが、とっさの時にも、書けるように私が今、信頼を寄せているのが、以前ご紹介したダイゴーの鉛筆付きの小さな手帳。私は、最近これを肌身離さず持ち歩いている。

ダイゴー ジェットエース その後

先日、一冊目を使い終わり予想以上に使い心地がよく2冊目を現在使い始めている。さらには、ストック用に2冊が引き出しの中で出番を待っている。ちなみに、当初は、ライムグリーンのカバーをホワイトに塗装したものを使っていたが、今は、このブラックタイプにくら替えしている。その理由は、のちほどゆっくりと。

■ 鉛筆を内蔵したコンパクト手帳

さて、改めて、この手帳がひらめきメモに最適であると見直してしまっている。それは、このコンパクトさ、そして、鉛筆がついていること。

ダイゴー ジェットエース その後

以前もお話したことだが、この小さなサイズゆえにオンとオフ を問わずいつでも携帯できる。メモとペンの収納場所といえば、これまでシャツやスーツの胸ポケットに入れることが多かった。しかし、その日の服装によっては胸にポケットがないということもある。一番それがあり得るのが休日。

■ ズボンの後ろポケットに楽々入る

ラフな格好になるほど胸ポケットがなくなる率が高くなる。そこで、ズボンの注目。さすがに、「私はズボンははきません」という人はまずいない。この手帳はそのズボンのポケットにスッポリと入れておくことができるのだ。もちろん、他の手帳でもズボンのポケットに入るものはある。しかし、これはその収まり具合が群を抜いている

すこぶる小さいので椅子に座ったりしても、全く違和感がない。ズボンをはいている限りにおいてはこれにより、いつでも手帳を持ち歩く事ができるのである。

ちなみに、私はこの手帳をズボンの左ポケットに入れている。私は、右利きなので左手で手帳をポケットから取り出し、右手でペンを引き抜くという一連の動作がスムーズに行うことができるからだ。机の上に電話を左側に置くのと同じですね。

さらにちなみに、(また、いつもの横道が始まった「心のつぶやき。。」)Yシャツのポケットというのは左胸についていますね。きっと、これはペンを取り出してすぐに書けるようにという配慮なのでしょう。しかし、左手でメモを取り出すとなると左ポケットだとやや取りづらい気がしませんか?この際だから、左右両胸にポケットを用意して、左ポケットにペン、そして右ポケットにメモを入れて両手を交差して取り出すというのはどうだろうか。

いや、これはなんかの変身ポーズみたいでおかしいか。。。そうそう、胸ポケットと言えば、メモをいれている状態でかがんだりすると、メモがスルリと落ちてしまうことがありませんか?それを防ぐために、ポケットの口の内側にマジックテープが貼ってあればいいのにといつも思う。どこかのYシャツメーカーさんでそうしたものを作ってくれないだろうか。

Yシャツメーカーさんで動いてくれないのならメモ帳メーカーさんのほうでメモ帳にペンのようなクリップを付けて対策を打つというのもいいかもしれない。

(しまった!横道のつもりが、すっかり反対車線にまで入ってしまった。。。)

さて、この手帳は鉛筆も備えているので、ペンはどこだっけ?と慌てることなく、速やかに書き始めることができる。その鉛筆は、普段は手帳の背に身を隠すようにしているので、携帯時にも、邪魔にならない。と、こうした感じでこの古風とも言える手帳を改めて見直してしまった。一方で見直せば見直す程気になるところも同時に見えてきた。

そこのところをひとつ「見直して」みようと思ってみたのであります。

■ 鉛筆を見直す

そこで、このダイゴーの鉛筆付き手帳を自分仕様にカスタマイズしてみることにした。まず気になったのは筆記具である鉛筆。この鉛筆、結構優秀で1冊使い終わっても一度も削ることなく使うことが出来、とても心強いものだった。

しかし、HBよりやや硬めで書き味としてはあまりよろしいものではなかった。硬めの芯ということで、筆跡がやや薄く後で読み返した時に、読みづらく感じることがあった。

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そこで、何か他のペンは入らないだろうかと、探してみることにした。しかし、この限られたスペースに入るペンとなるとそんなに選択肢はない。私が持っている中で、これはいいかもしれないと思って取り出したのがトンボのズーム717、ズーム707をショートサイズにしたものだ。

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これならデザイン性も優れているので、持ち歩く喜びも味わえる。しかし、ズーム717はグリップがやや太いこともあり、手帳の背にある筒に入れることが出来なかった。

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そこで、私は、新たなペン探しの旅へと出ることにした。向かったのは、銀座・伊東屋さん。手帳売り場に行ってみると、手帳にセットするのに最適な細く小さいペンたちが沢山並んでいた。いろいろな手帳用のペンがあるのだが、そのほとんどが、帯に短しタスキに長し、といった感じであいそうなものがひとつもなかった。というのもほとんどにクリップがついているので、細い筒状のスペースに入れることが出来ないのだ。と、そこに一本のペンが目に飛び込んできた。

■ 伊東屋オリジナルの手帳用ペン

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これはクリップがなく、スッキリとしたボディ。あまりにもスッキリとしているので、ペンというよりかは釘みたいな感じがする。試しにダイゴーの手帳にさしてみるとややキツめではあるが、どうにか収めることができた。

ボールペンタイプとシャープペンタイプがあったので、ひとまず両方を買ってみることにした。ペン探しの旅は、日帰り、食事ナシと意外にも早く終わってしまった。そそくさと自宅に帰り、手帳へのセット具合をじっくりと試してみることにした。まずはシャープペンから。

というのも、もともと鉛筆が入っていたし、手持ちの筆記においては、ペン先が上向き筆記になるという危険性がある。ゆえに、シャープペンの方が安心という理由があるからだ。筒の中に、スルスルとシャープペンは吸い込まれていった。

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よし、いいぞ!しかし、残念ながら手帳の下からペン先がチョコンと出てしまった。

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これはポケットに入れて持ち歩くことを考えると、やや危険な香りがする。残念だが、これはあきらめることにしよう。次にボールペンで試してみる。こちらは、ぎりぎりセーフであった。

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厳密には、ほんの1ミリ程手帳の下からペン先が顔を見せる。

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しかし、シャープペンと違って、ペン先があまりとがっていないので先程のような危険な香りはない。このボールペンは、そもそもノック式なので、ノックさえしなければペンは出る心配はない。

さすがに、上向き筆記は出来ないが、このボールペンタイプを使うしか手はなさそうだ。もともと鉛筆に付いていたしおりの紐をほどき、ボールペンにくくり付けた。このときノックボタンのすぐ下にくくり付けてみた。あとで分かったのだが、これがとてもよかった。このペン、ノックボタンの頭そしてそのすぐ下にネジのような出っ張りがある。

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ここにしおりをくくり付けておくことでしおりを上や下に引っ張っても、外れることはない。

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しかも、しかもである。ポケットの中で万が一、ノックボタンが押され、ペン先が出てくることを懸念していたのだが、この紐がうまい具合にクッションの役割になって軽い力ではノック出来ないようになってくれるのだ。

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しっかりと親指で押し込まない限りペン先は出てこない。当初気にしていたボールペンの上向き筆記については、実際に書いてみると、さほど気になるものでもないということが分かった。

なぜならそもそも手帳がとても小さいので、手のひらに水平にしてその上に手帳を置いて書けば机の上で書いてるのとほぼ同じようにすることができる。

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あえて水平にしようと心がけなくても結構自然に水平筆記姿勢を保つことができる。これもコンパクトサイズの手帳のなせる技だ。真っ黒なボールペンで書いた奇跡は、鉛筆の時と打って変わってとても読みやすく、当初の不満も完全に解消。

しかし、この手帳にはもう一つ気になることがあった。それはいい意味でいうと古風、違う言い方をすれば、「事務っぽさ」という感じがそこかかとなく漂っているという点だ。当初、ライムグリーンのタイプを買って白のスプレーで塗装をしてみたが、これが実際に使ってみると、あまりいいものではなかった。

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初めは真っ白で、気分も爽快だったが塗装したことで表面がややベタ付いてしまい、ポケットの中に入れているといろんなホコリを吸い寄せてどうにも汚くなってしまった。

かといってライムグリーンのまま使うというのも42歳のおじさんには気恥ずかしい。この気恥ずかしさのために電車の中でまわりの視線を気にしながらコソコソ筆記という事態になりかねない。

これではアイデア筆記もままならない。そこで、おじさんは考えた。塗るのがダメなら何かを貼ってみればいいのではないかと。

■ 表紙になにかを貼る

ちょうど MOLESKINE にレザーを貼り付けるというユニークな商品を見かけたので、これがヒントになった。では、何を貼り付けるか二つの方法を考えてみた。一つは、「パーマセルテープ」というもの。

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これはカメラマンの北郷仁さんから教えていただいた写真用のテープ。もともと、撮影の際に、背景紙を仮どめする時などに使うもの。綺麗に剥がせるのが特徴だ。これが良いのは表面がザラザラとした独特な質感があること。ちょっとした革みたいな質感。

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さっそく、ヨドバシカメラに走って買いに行った。売り場には、幅が細いタイプと、太いガムテープのような2種類があった。太い方は2,700円もしたが、大は小を兼ねると考え、思い切って太い方を買うことにした。450円+Taxの手帳のために2,700円のテープを買うとは人が聞いたら、さぞかし不思議がることだろう。

ちなみに今使っている私のスケジュール帳は、中のスケジュール帳が800円+Tax。そしてそのカバーが10,000円+Taxという組み合わせ。価格が問題なのではなく、自分自身が感じる納得感が大事であると、自分に言い聞かせてみた。

さて、この太い方を買ったのは大正解だった。というのも、ダイゴーの手帳の表面にテープの太い幅が実にピッタリであった。

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このパーマセルテープ、ダイゴーのために存在しているのではと思ってしまうほどのピッタリ感。2,700円という大枚をはたいた1時間前の自分を私は「でかしたぞ!」と大いに褒めたたえてあげた。この手帳はページの開きがすこぶる良い。ノートの綴じ部分のノト元から気持ちよく開く。

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きっとこれは表紙の背側にあらかじめある折り溝のおかげだと思う。せっかくのこの見開き性を損ないたくなかったので、この溝を確保した上でテープを貼っていく。

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このように幅はピッタリなのだが、上下方向についてはややゆとりをもって張り余った所は表紙の内側に折り返してあげる。

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先程まで事務っぽさが漂っていた手帳が一転して今度はニヒルな雰囲気の手帳へと変身を遂げた。先ほどのボールペンをセットしてみる。

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ウム、大人のスパイ手帳のようだ。見た目も大満足。

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しかし、何かを得ると何かを失うもので、薄いテープを貼っただけではあるのだが、手帳の柔軟性はやや失われてしまった。

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でもハードカバーのように全くおり曲げられないというわけではない。まあページを開く時はヒモのしおりを使うので実用上はそれほど気になるものでもなさそうだ。この「パーマセルテープ貼り付け作戦」が大成功し、私はすっかり「貼る貼る人間」と化し、他のものでも貼ってみたくなってしまった。

■ 表紙に本革を貼る

次に試したのが、本革。東急ハンズで革と専用の接着剤を買ってきた。

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パーマセルテープの経験からあまり厚手のものは使い勝手に影響与えてしまうので、薄くやわらかいピッグスキンを選んでみた。表紙の溝にはかぶらないように慎重を期し、こんどは型紙を作り、革をカットして貼ってみた。

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先程のニヒルなスパイ手帳が今度は、荒野のガンマン手帳のようになった。

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便利なコンパクト手帳が持つ喜びを味わえるこだわりの手帳になった。メモ書くのが楽しくなりそうだ。

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● 長文にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

□いつものご注意。

このカスタマイズは、あくまでも私の勝手な方法をご紹介しただけで、この方法を推奨するものではありません。きっと、ほとんどの方は右から左に受け流し、実際には行ったりしないとは思いますが、万が一行う場合は、あくまでも自己責任でお願いいたします。

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