文具で楽しいひととき
■ 「いつもと違う握り心地」 ワルサー スパイラル ボールペン 5,250円


  


□はじめてこのペンを見かけた時、
 ワルサーという名前、そしてドイツ製ということもあって
 私は、てっきりあのピストルのワルサーかと思ってしまった。

 しかし、よくよくロゴを見てみると、同じワルサーでもそのスペルは違っており、
 まったく別ブランドであることがわかって、少々がっかりした。


            
    


 でも、この斬新なスタイル、そしてやはり「ワルサー」という
 男心をくすぐる語幹に誘われて、ついつい一本買ってしまった。


□スパイラルペンという商品名にあるように、六角軸のボディが
 見事にねじられている。


  


 しかも驚くべきことに、クリップまでもが、ボディのねじれにぴったりと息を
 合わせるようにねじられているのだ。
 
 堅いメタル製ボディでありながら、
 そのあまりに見事なねじり具合を見ていると、
 ふいにこんなことを想像してしまう。。。


  


 このボールペンを作っている工場の最終仕上げラインでは、
 いかにも力持ちそうな巨漢の男が待ち構えていて
 ベルトコンベヤで送られてくる、まっすぐのペンを一本一本「エイヤ!」とばかりに
 力まかせにグニュッとねじっているのでは。。。
 と思えるほどの自然なねじりになっているのだ。


 ちなみに、ワルサー社では
 シャープペンタイプだが、ねじられていないペンも
 ちゃんと販売されているということもあり、
 このことが私の妄想をよりリアルにさせている。



  


□さて、このユニークなフォルムを手の中に収めて
 恐る恐る握りしめてみると、
 見た目ほどの違和感はなく意外とすんなりとくる。
 ねじれているとは言え、いつも握りなれている
 六角軸のせいだろう。


    


 しかしながら、私の握り方のせいかもしれないが、
 長く書いていると、3本の指のうち、中指だけに少しばかりアタリを感じる。

 そのクネクネとしたボディを眺めながら書いていると
 なんだが、書いているこちらの方まで体がクネクネとねじれていくような
 ちょっと不思議な感じに包まれる。


  


□次に気になるのは、
 そのねじれたクリップは果たして、
 ちゃんと機能してくれるのかということだ。

 ねじれたクリップというのは、これまで私も見たことも聞いたこともなかった。

 そこで、早速シャツのポケットにいつもの様にさしてみた。

 すると、どうだろう。


  


 一般のまっすぐのクリップよりもしっかりと固定できるではないか。
 これは、きっと挟みこむということだけでなく、
 そこにねじりも加わっていることで、固定力が増しているのだろう。
 
 また、ボディとクリップの隙間がほとんどないというのも
 この固定力アップに関係しているようだ。

 ねじれたクリップがこれほどまでに機能的だったとは、
 ちょっと意外だった。

 ポケットからちょこっと顔を出したクリップは
 ボディが隠れているせいで、そのねじれがより強調されて
 いつものペンとは違う胸元の演出が楽しめる。


  


□らせん状の斬新なペン、
 その斬新さについつい目が行きがちだが
 握り心地やクリップの機能性など、実用面もしっかりと考えて作られている。
 ユニークな中にも、ドイツらしい真面目さも見え隠れするペンだ。



(2006年9月26日作成)


■ 私はこのワルサー スパイラル ボールペンを分度器さんで買いました。






 □ 追記 (2006年9月27日)

   本メルマガをお読みいただいている山口県にお住まいのM様より、
   「WOERTHER」は、「ワルサー」ではなく、「ヴェルター」と発音するのではないかと。。。
   ご指摘をいただきましたので、ここに追記と言う形でご紹介させていただきます。

   英語もそうですが、海外の言葉を日本語に直すのは、難しいですね。


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