■ その58 「オリジナルのグリーティングカードを書こう」 シェーファー カリグラフィーペン
□先日、大掃除をしていたら
棚の奥のほうからカリグラフィーペンが出てきた。
ずいぶん前に、とある方から頂いたものだ。
頂いた当初は結構はまって、色々と書いていたが、
最近はほとんど手にすることもなくなっていた。
大掃除というものは、面倒くさいのであまり好きではないが、
こういう思わぬものが見つかったりするのは大変ありがたい。
他にやらなければならないことがある時ほど、
私は、ちょっとしたことがすごく楽しく感じてしまう性分。
年末の大掃除をこっそり中断して
久しぶりにカリグラフィーを試してみることにした。
□そもそもカリグラフィーという言葉は
ギリシャ語で「美しく書く」という意味があり、
特殊なペンを使って美しいアルファベットを書くことを総称して
カリグラフィーと呼んでいるようだ。
その歴史は古く、6世紀頃のヨーロッパ修道院での
写本がそもそもの始まりだという。
ペンで書いたとは思えない素敵なその文字を
海外の看板や印刷物で目にした方も多いと思う。
「西洋書道」とも言われるように、確かに日本の書道みたいな
トメやハネのような表現もあるので、われわれ日本人には特に
馴染みやすいのかもしれない。
本来はインクとつけペンで書くそうだが、
今回は気軽にカリグラフィーが楽しめる万年筆タイプの
ご紹介です。
□このペン、見た目はちょっとカジュアルなスタイル。
キャップをあけると、なじみのある万年筆のペン先が現れる。
でも、よーく見てみると普通の万年筆とは、ちょっと違う。
ペン先が、まるではさみでパチンと切られたようになっている。
この平らなペン先こそ、
あの独特なカリグラフィーの文字が書ける秘密なのである。
□基本的な書き方として
ペン先を紙の上において、ペンを下方向に走らせると
ペン先とほぼ同じ太さの線が書ける。
今度は、横(右)方向に走らせてみると、細い線が書ける。
さらに次は、誰しも試し書きのときよく書く
バネのような連続のぐるぐるのまるを書いてみると
たての太い線が次第に横になるに従い細くなり、
それがまた、だんだんと太くなっていく。
1つのペン先が織り成す、こうした色々な表情を持った線が
カリグラフィーの独特なスタイルを創り出している。
私は決してうまくはないが、はじめにこうした仕組みを理解して
お手本どうりに見よう見真似で書いていけば、案外うまくいく。
□日頃お世話になっている友人や家族にカリグラフィーで書いたカードを
贈れば、既製品のカードにはない、ひと味違ったものになるはず。
アルファベットの文字以外にも、模様なんかも書く事ができるので
自分だけのオリジナルのカードが作れてしまう。
カード以外にも
手紙の最後のサインやノートに自分の名前を書くときなどにも使え、
活用範囲はかなり多そうだ。
□そうそう、カリグラフィーに夢中になっていたが
我が家は大掃除の真っ最中だった。
家族に気づかれないよう、カリグラフィーをそおっと片付けて、
家族の大掃除の進み具合を恐る恐る覗いてみると、
妻は昔の写真を懐かしそうに眺め、
子供たちは、昔の遊んだおもちゃで遊んでいた。
我が家の大掃除は当分終わりそうにない。
(2004年12月28日作成)
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