文具で楽しいひととき
■ その38 「気軽に筆書きが愉しめる万年筆」 セーラー万年筆 ふでDEまんねん  1,050円


セーラー万年筆 ふでDEまんねん


□「暑中お見舞い申し上げます」
 今年ほど、この言葉がぴったりくる夏はないと思う。

 これまで、何気なく「暑中お見舞い」と使ってきたが、

 今年はまさに、「お見舞い」を必要とするくらいの暑さだ。


□今回は、そんな季節のお便りなどで、
 ちょっと気取って筆書きを、と思っている方に
 おすすめの1本をご紹介します。

 セーラー万年筆社の「ふでDEまんねん」


□このペン、見た目はふつうの万年筆だが、筆のような文字が書ける。

 では、どの様にして、筆のような文字が書けるかといえば、

 万年筆のペン先に、筆がこっそりついている、ということはなく

 その秘密はペン先にあった。

 ペン先をよーく見てみると、普通のペン先よりも少しばかり長くなっている。


セーラー万年筆 ふでDEまんねん


 つまり、ペン先の紙にあたる部分が多くなっていて、
 そのため、筆のように書ける、と私は理解している。


□この様な、万年筆タイプの筆ペンは10年くらい前に
 中国製のものを一度使ったことがある。

 それは、驚くほど書きづらいものであった。

 今回のセーラー社のものは、驚くほど書きやすい。

 ペン先の紙とあたる部分が普通の万年筆より多いので
 多少の引っかかるのではと、想像していたが、
 j実際に書いて見ると

 まさに、さらさら、ぬめぬめと書ける。

 この時のインクの出具合がとても心地よい。
 
 さすが、老舗万年筆メーカーだ。


□次に、書き方について、

 これは、いたって簡単。

 筆ということを全く意識せずに、普通のペンで書くがごとく
 いつもの様に書けばよろしい。

 筆独特のトメ、ハネ、ハライの書き方は
 心の中で、「トメ!」「ハネ!」「ハライ!」と
 唱えてそれなりにペンを動かせば
 結構うまくいく。
 (私は、うまくいった。)
 注)くれぐれも声にはお出しにならないように・・・・

 こうして、このペンで書いた筆文字を見てみると
 なかなかのものだなあ、と思えるから不思議。


□商品名の「ふでDEまんねん」。
 「なんでやねん」と聞き返したくなるネーミングだ。

 文具屋さんに行って、店員さんに
 「すいません、、、ふでDEまんねん ください」
 と言うのはちょっと恥ずかしい気がする。
 そう思うのは私だけだろうか。

 私が買った廉価版(1,050円)はボディの色が
 みどり色をしている。


セーラー万年筆 ふでDEまんねん


 ネーミングとボディーカラーは
 もう少しがんばって欲しいと個人的には思えた。


□まあ、そうは言っても、この書き味と筆書きっぽい
 筆跡は賞賛に値すると思う。

 こういうペンを使って、日本の文字の美しさを
 もう一度見直してみるのもいいものですよ。


セーラー万年筆 ふでDEまんねん


(2004年8月2日作成)

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