■その57 「万年筆のインクがみるみる消える」 ペリカン Super Pirat (シェリフ) 210円
□年の瀬なので、年賀状を書いている。
私は、1枚1枚必ず万年筆でひとことを書くようにしている。
友人に「今年こそ飲みに行こう」と
もう、かれこれ5年連続同じこと書いていたら、
昨年、その友人の年賀状に
「で、いつにする?」と、
それだけが書かれていた。
先読みされてしまったようだ。
そんな調子で100枚くらい立て続けに書いていると、
たまには間違ったりもする。
そんな時におすすめのいいものがある。
□それが、ペリカンのSuper Pirat。 万年筆のインク消しだ。
見た目はちょっとカラフルな水性ボールペンのよう。
胴軸の両端には、白と青のキャップがついている。
それぞれのキャップをはずしてみると、白と青のフェルトペン
のようなペン先があらわれる。
□では、どうやって使うかというと、
間違ってしまった文字を、白いほうのペンで軽くなぞるだけ。
まるで、魔法のように「シュワッ」と見事に消えてしまう。
(ちなみに音はしない。)
消え具合が見ていてとても爽快。
ついつい、間違ってもいないところまで
消したい衝動に駆られてしまう。
間違いを消したら、正しい文字を書きたいのと思うのが世の常。
ここで、注意しなければならないのが、
万年筆で書かないこと。
白いペンで消したところは、どうやら万年筆のインクを
消してしまう薬のようなものが紙にしみこんでいるので、
書けない。
では、どうすればよいか。
冒頭に申し上げた、もう一方の青のペンの登場となる。
消したところにその青のペンで書くと、万年筆では書けなかったのに
今度はちゃんと書ける。
そう言えば、このペンの売り場には「青のインク用」と書いてあった。
書き直すのは青だけだが、消せるのは他のインクも大丈夫なのか
気になるところ。
私の持っているインクを手あたり次第試してみた。結果は以下のとおり。
■ペリカン
青 ○
黒 ×
緑 ×
茶 ×
■モンブラン
青 △
黒 ×
■ラミー
青 ○
黒 ×
■パイロット
黒 ×
■セーラー万年筆
黒 ×
どうやら、消すほうも青インクしか使えないようだ。
□いろいろと試しているうちに、
私のいたずら心に火がついてしまった。
以前、万年筆のインクでシャツをよごしてしまったことがある。
ひょっとしてシャツにも使えるのでは・・・・・
かなり着古した綿100%の白のTシャツの端っこの方に
ペリカンの青インクで試したところ、
驚いたことに、インクがある程度消えた。
こんな使い方もいいかも知れない。
*これはメーカー保証外だと思うので、あくまでも自己責任で。
□誰でも間違いはするもの。
やり直しがきく、という軽い気持ちで
取り組んだほうが肩の力が抜けて意外とうまくいったりする。
こういうインク消しがあれば、
これからは、肩肘はらずに万年筆を気軽に使えそうだ。
(2004年12月22日)
■ ペリカン スーパーシェリフは、こちらで販売されています。