■ 「マンスリー スケジュール帳 2009年 私の使い方 」
□昨年、7冊ものマンスリー スケジュール帳を買い込んで
あれやこれやと検討を重ね、選び抜いた高橋書店のラフィーネ。
あれだけ検討し尽くしたので、
この1年間の使い心地は、大変満足のいくものだった。
使いやすいということに加え、
心に平穏が訪れていたということもありましたね。
以前、なんとなく勢いでスケジュール帳を選んでいた時は、
何ヶ月か使っていると、
ふと、もっと使いやすいスケジュール帳があったのでは。。。と不安になり、
周りの人のスケジュール帳全てがよく見えてしまうことがあったが、
今回ばかりは、そういうことはなかった。
一方で、一冊のスケジュール帳を選ぶために
結局残りの6冊を使わずに無駄にしてしまった。
でも、
これは考えようによっては、
6年分の時間を節約したとも言えるかもしれない。
数千円の投資は、決して無駄ではなかったと、、(自分に強く言い聞かせている今日この頃です。)
□そして、来年2010年のスケジュール帳選びは、
昨年の経験を踏まえて実にスムーズに完了した。
なにせ、
このラフィーネのコンパクトさ、そして1日分の筆記スペースの大きさを
上回るものがあるのかという
その一点だけをみていけばいいのだから。
ちなみに
今年の手帳売り場をグルリと見回してみると
私の大好きな「日曜日始まり」はどんどんと姿を消して、
今や絶滅危惧種になってしまっているようだった。
実際に色々と探してはみたが、
現状では、同じサイズで
このラフィーネを上回るものが見当たらなかった。
そこで早速、10月早々に2010年版ラフィーネを手に入れて、
万が一、急に明日、来年が来ようとも大丈夫という
万全の体勢を整えている。
□ということで今回は
私が今惚れ込んでいるラフィーネを
今年1年間こんな感じで活用してきました
というお話をしてみたいと思う。
□まずは、
スケジュールページについて。
かれこれ、マンスリースケジュール帳歴も5年となり、
それなりに書き方のコツもつかんできた。
基本は、
以前使っていたクオバディスビソプランの時の方法をとっている。
マンスリーは1日の記入スペースが小さいので、
略字などを交えてできるだけ簡単に書いている。
例えば、打ち合わせは「MTG」、オールアバウトは「AA」といった具合に。
そして、
確定したアポイントは○で囲む。
未定のアポイントは( )で囲む。
未定が決定となったら、( )の上下方向をつないで確定アポにする。
原稿や、提出書類などの締め切りは □で囲む。
連載のスケジュールは△といった具合。
このスタイルは、すこぶる調子がよく、
その日、重要な案件が何個あるかが、○□△を見れば一目瞭然。
マンスリーの良さは1ヶ月の予定が俯瞰できる点にある。
こうして○□△にしていると、
ある特定の日に仕事が偏ったりということがなく、
バランス配分を考えることができる。
そうは言いつつも、
やはり、記入スペースが小さいと感じる時もあった。
さっきも触れたように
これは、マンスリースケジュール帳の宿命であって、
ある意味、仕方ない。
しかし、ものは考えようだと
今は悟りを開きつつある。
私にとっての1日は、このマンスリースケジュール帳の
縦2.5cm×横2.5cmという一つのマスであると考えてしまう。
それ以上でもそれ以下でもない。
ここに入りきらないものは、
その日に私がやりきれない量だとキッパリと割り切ることにした。
逆に、もし大きな記入スペースがあったとしたら、
いくらでも書き込むことはできるだろう。
しかしながら、
書き込めることと、実際に出来るかどうかは別問題である。
なので、ほどよい小ささというのが、
無理なくストレスフリーに仕事を進めて行く上で、
意外に重要なのではないかと、私は密かに考えている。
こんな考えが出来るようになったのも
「時計式ToDo管理メモ」の存在が大きかった。
文字盤だと、1日というものが面積でとらえられる。
この限られた1日というスペースに仕事を埋めていく訳だ。
結局、忙しいという状態は、
1日でこなすことができない仕事を
詰め込み過ぎている状態なのではないだろうか。
ちなみに、整理も、
クローゼットや引き出しなど、
限られたスペースにそのキャパシティ以上のものを
詰め込んでしまっている状態。
要は、器の大きさを意識することが大切ということなんでしょうね。
□スケジュール帳の書き方で、もうひとつ心がけていることは
必ず毎月やらなくといけない事は、
あらかじめ1年間分書き込んでしまうということ。
例えば、そのひとつに
パソコンデータのバックアップ作業がある。
私はこれを毎月1日に行うと決めている。
なので、1年間分の1日の記入欄に「バックアップ」と書き込んでしまう。
また、毎月2回行うというのもあって、
それは紙ゴミの処分の日。
私が住む横浜エリアでは
段ボールや雑誌等の処分が
毎月第2木曜日と第4木曜日とキッチリと決められている。
これまでは、この予定を何となく頭の中で管理していた。
頭というのは、記憶の面ではあまりあてにならず
きまってその日になると、
ゴミの事などすっかり忘れていて
朝出かけてみると、他の人たちがせっせと
ゴミを出しているのを見かけることになる。
そうだ今日だったか!と慌てて家に戻り、
捨てに行くという始末。
そして翌月も全く同じ事の繰り返し。
ほとほとを自分の物忘れもいやになってしまった。
そもそも紙ごみのことだけを毎日考え続けている訳にもいかないので、
その日に「紙ゴミ!」と明記するようにした。
たったこれだけではあるが、
慌てず騒がず、しっかりと準備をして
紙ゴミの日を迎えられるようになった。
私の知人では、さらに強者がいて、
散髪をする日も1年間スケジュール帳に予め書き込んでいるという人もいる。
たしかに、髪が伸びる周期は大体同じなので、
効率的といえば、効率的だ。
□そして、このスケジュール帳を机の上では
ブックチェアにセットしてデスクカレンダーのように常に眺めながら使っている。
こうしてスケジュール帳の定位置を決めておくと、
仕事の中で、すぐにスケジュールチェックが出来ていいし、
スケジュール帳が行方不明になる心配もない。
□さて、次にこのスケジュール帳に書き込むペンについて。
相変わらず私はシャープペンで書き込んでいる。
やはり、書き直せるというのは、とても安心感がある。
特に、マンスリーのように1日の記入スペースが小さい場合は
この点は大変重要。
しかし、このシャープペン1本単独政権にも、
かげりが見え始めた。
最近になって有力な対抗勢力が現れてきたのだ。
それはパイロットのフリクションボール。
0.4の極細になって消し味もさらに向上されている。
実際、私の周りでも、
これで手帳の筆記をしている人が徐々に増えてきている。
当初私は、このフリクションボールで手帳に書き込むことに
大きなとまどいを感じていた。
それは、
何かの拍子に消えてしまうのではないかという心配があったから。
しかし、実際に使ってる人によると、特に問題はないという。
そうした声をあちこちで聞くようになり、
これは一つ導入してみてもいいかも、と思うようになっていった。
ちなみに、このフリクションボール、
温度が60度以上になった時に、文字が消えるようになっているという。
考えてみれば私の日常生活で60°なんていうのはあり得ない。
実際問題、これまでの人生の中で60度以上になったことなど一度もない。
仮に60°になったら、
スケジュール帳の内容以前に、私自身がすでに存在していないだろう。
このように実は心配することはなかったのかもしれない。
私が使っているのはブルー系のインク。
万年筆のブルーよりかやや薄めではあるが、
これまで黒一辺倒だったスケジュール帳紙面に
カラーインクが出現してとても見やすくなった。
このフリクションボールを私はこんな感じで使っている。
例えば、毎日決まって10日間だけ行う予定というものが私にはある。
その書き込みにこのフリクションボールを使っている。
こういうあらかじめ日数が決まっているものには
色で管理するのがやはりわかりやすい。
多色ボールペンをすでにお使いの皆様なら
何を今更と思われるかもしれないが、
その便利さをようやく感じている次第。
間違えたら綺麗に、それこそシャープペンの時よりも
よく消えるというのは、実に気分爽快。
来年はもう少し本格導入し、シャープペン1本単独政権から
連立という流れになっていきそうだ。
□次にしおり。
これについては「De sonogo(で、その後)」でも触れているが、
ご覧になっていない方のために念のためご紹介しておきたい。
ラフィーネには、そもそもヒモのしおりがついている。
しかし、私はそれを使っていない。
その理由はヒモのしおりがあると、
ただでさえ小さいスケジュール紙面にヒモがかかって
邪魔に感じることがあるからだ。
しかしながら、その日のページはサッと開きたい。
これはゆずれない。
そこで、導入しているのが、クリップを使うという方法。
以前、銀座・伊東屋さんでスケジュール帳を買った時に
もらったクリップを使っている。
クリップの程よい重みでもってスケジュール帳を開こうとするときに、
その日のページが開けやすくなる。
これも来年以降は引き続き採用する見込み。
□約1年間、このラフィーネを使ってみて
最も感心してしまったことがあった。
それは、「見開き性」と「綴じの作りの良さ」。
どのページを開いても綴じのノド元まで
しっかりと開けられる。
特に指でゴシゴシと癖を付けなくても
私はもともとこうです。。。という具合に
気持ちよく開いてくれる。
そして、こんなに小さいスケジュール帳にもかかわらず
糸綴じで4カ所もガッチリと縫い込まれている。
以前、使っていたクオバディスのビソプランはホチキスのような
いわゆる中綴じだった。
特にマンスリースケジュール帳は、
同じ月のページを少なくとも30回は開いたり閉じたりすることになる。
そんなハードな開け閉めにも
ラフィーネの綴じこみはへっちゃら。
以前のビソプランは
ページの真ん中あたりで
ホチキスの針からページが外れそうになって
ヒヤヒヤしたことがあった。
□次は、スケジュール紙面の後半に28ページもあるノートページの扱いについて。
ノートとしてはやや少なく中途半端な存在である。
私はスケジュール帳には
スケジュール管理だけでノート機能は求めていないので、
こうしたものは要らない!以前から再三申し上げていた。
しかしながら、
これは全くもってお恥ずかしい話なのだが、
今や、このノートページなしでは
私のスケジュール管理は出来ないと言ってもいいくらいの存在になってしまった。
具体的には大きく三つの活用方法をとっている。
まず、最も重宝しているのが連載スケジュールの管理。
私は月に7本程のコラム書いているのだが、
その工程管理表に使っている。
エクセルで表を作って、それを貼り付けるというもの。
私は1本のコラムを書くのに大体10工程ほどの手順を踏んでいる。
1)草稿作成
2)入力
3)撮影
4)文章と画像の合体
5)推敲1回目
7)推敲に回目
8)仕上げ
9)外部チェック(必要な場合のみ)
10)正式アップ
という流れ。
実は、以前は
1本のコラムをいっぺんに一日で仕上げようとしていた。
しかし、これが、なかなかうまく行かなかった。
1日が終わってみると、結局その1本も仕上がっていないという状態。
そこで、
方針を切り替えて、毎日一工程ずつ行うという方法にしてみた。
いっぺんにやったって、毎日すこしずつ取り組んだって同じ事じゃないか!
私も当初はそう思っていた。
実は、これが天と地ほどの差がある。
以前読んだ本、
梅竿忠夫氏の「知的生産の技術」に
「『自分』というものは、時間とともに
たちまち『他人』になってしまうものである。」
と書かれていた。
私たちがよく何か忘れてしまう、
例えば私が紙ゴミのことをすっかり忘れてしまうのも
まさに他人になってしまうからなのだ。
私はそれを逆手にとって
いっぺんにコラムを仕上げずに
毎日一工程だけ行い、
「続きは明日の自分に引き継ぐ」というスタイルをとるようにしてみた。
これだと一工程がせいぜい30分から40分くらいで済む。
つまり合計すると、5〜6時間ぐらい終わってしまうということになる。
以前のように、1日もしくはそれ以上かけていた時に比べれば
相当な時間短縮になっている。
この工程表をノートに貼ってひとつの工程が終わるごとに
●印を埋めていき、
全て終了したらゼブラ マイルドライナーのグレーで塗り込む。
こうすると、ひと仕事が終わった感というものが
視覚的にもタップリと満喫できる。
以前、日本能率協会マネジメントセンターの田口さんが
手帳は地図のようなものと話してくれたことがあったが、
こうして工程表をキッチリつくることで
今、自分がどこにいるのかが明確になる。
□そして、このノートの活用法のもう一つが
必ず行くところの地図を貼っておくというもの。
私はリージャスというビジネスセンターのメンバーシップになっていて、
そこを仕事場として活用している。
これは東京、神奈川エリアに12ヶ所もあり、
その地図を貼り込んでいる。
こうしておけば出先で近くにオフィスはあるかが
すぐに確認できる。
そして、3つ目も地図としての活用。
地図は地図でも、こんどはややプライベート的なものだ。
雑誌等で気になるショップがあったら、
その地図を切り取ってやはりノートに貼っておく。
いつ行くかはわかないものでも、
とりあえず貼っておく。
こうしておくと、外出の際に近くまで行くことがあれば、
スケジュール帳に貼ったその地図を見れば、訪ねることができる。
ちなみにこの地図は貼って剥がせる糊を使い、
実際にそのショップに行ったら、
スケジュール帳から剥がして専用のMOLESKINEのノートに貼りなおす。
こうしたちょっとしたメモは
スケジュール帳のカバーのポケットに入れたりもできるが、
何枚もある時は、やはり紙面に貼っておいた方が
落ちたりする心配もないし、閲覧性にも優れている。
ということでスケジュール帳にノートページは不要だと言っていたのは
ここに謹んで撤回させていただきたいと思う。
□そんなことを考えながら
来年2010年版のラフィーネを見ていたら
あることに気づいた。
てっきり私は
昨年のものと特に変わっていないと思っていたのだが、
わずかに変更点があった。
スケジュールページを昨年のものと重ねあわせてみると、
わずかに来年の方が1日のスケジュール記入欄の縦方向が高くなっている。
つまり、カレンダースペースにより広いスペースをとってくれているようだ。
1日分の記入スペースとしては
1mmにも満たないスペースアップではある。
あまり大きくなりすぎると
自分のキャパオーバーになってしまうので
かえってこれくらいの方がちょうどよい。
◆ 長文お読みいただき、ありがとうございました。
(2009年10月13日作成)
■ 高橋書店の ラフィーネ 2011年版はこちらで手に入ります。
■ ゼブラ マイルドライナー マイルドグレー はこちらで手に入ります。
■ 本 「知的生産の技術」
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■ 昨年の7冊買い込んだ時のコラムです。 「マンスリー スケジュール帳を比較検討する。」
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