文具で楽しいひととき
カランダッシュ
888
知ってはいたけどまだ一本も持っていなかった。店頭でカランダンシュ888のボールペンを手にして試し書きをして驚いた。あれ?こんなになめらかな書き味だったっけ??ふだんボールペンをほとんど使わない私でも、これは買うべきだと強く思った。しかも1,000円+Taxという海外のペンにしては驚くほどのリーズナブルさ。このペンには安さを超える満足感があった。
■ 太軸+程よい重み
ボディはクリップに至るまでプラスチックで出来ている。手にすると想像していたよりもわずかに重みがある。口金部分が大きく、肉厚に作られているせいかもしれない。カランダッシュらしく六角軸。849よりもはるかに太い。ノギスで888のボディの太さを測るとボディの後ろ側とグリップ側で数値に違いは見られなかった。しかし私の指先はグリップのところだけわずかに膨らんでいる印象を受けた。気のせいかもしれない。
■ なめらかな書き味
ノックを押すと849同様カチッという音はなく静かにペン先が繰り出される。自分のデスクのいつもの筆記環境で書いてみた。やっぱりなめらかさに溢れていた。あくまでも土橋調べということにはなるが、私の持っている849よりもなめらかさを感じた。
私は普段万年筆、黒鉛芯ばかりで書いている。そのためすっかり筆圧は弱くなっている。そんな私の軽い筆圧でもこのなめらかさは手の中に後味のように残った。ペン先と紙との間のインクには油性特有のクッション感がある。それを感じつつのなめらかさが本当に心地よい。水性インクとは明らかに違う。分解してみると、ゴリアットリフィルよりもずっとスリムなリフィルが出てきた。
大容量インクとはいかないが、あまりボールペンを使わない私にはむしろちょうど良い。しばらく、普段使いのボールペンとして使っていくことにした。もっぱら宅急便の伝票の専用として。
■ ペンシルもある!
このカランダッシュ888にはペンシルもある。888ボールペンを買ったお店に再度訪問してみると、店主がペンシルも仕入れてくれていた。芯は0.7mmであるところが私好み。ボールペンはグレーにしたので、一目でわかるようにペンシルはブラックにした。わざわざ色を変えなくても形から区別できることを家に帰ってから知った。ペンシルの方だけノックの径が小さいのだ。胸ポケットに2本さしてもそこで区別できる。
ペンシルの書き味は大らかさがあった。普段私が使っている製図用に比べるとグリップが明らかに太い。その太さを優しく包み込みやや低重心を感じつつ書いてける。悪くない書き味だった。
*
ボディをよく見れば、CARAN D'ACHEや六角軸の中に芯というトレードマークがさりげなく刻印されている。このアノニマス感もいい。リーズナブルということを超える良さを私は感じた。
私はWRITE&DRAW.さんで買いました。
アマゾンでも販売されています。ボールペン ペンシル
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