文具で楽しいひととき
トンボ鉛筆
ZOOM C1 シャープペン
久しぶりにワクワクするペンを手に入れた。
このほど新しく生まれ変わったトンボ ZOOMシリーズのC1のシャープペンである。手にしてみたい、ノックをしてみたいと私の文具本能を駆り立てるものがあった。数ヶ月使ってきた印象も含めて紹介してみたいと思う。
■ ジュラルミン ボディ
サラッとした指ざわりのボディはキメの細やかさがある。優しく握るとサラサラと、少し力を入れると程よいグリップが得られる。サンドシルバーというカラーは完全なシルバーというよりもわずかにゴールドっぽさも混ざっているような印象。メタルボディにしては比較的軽いのではないかと思う。長く書いても負担をかけない程よい重量感だ。
そして、何と言ってもこのペンの最大の特徴はふわりと浮かんだようになったノックボタンである。その間をじっくりと見つめていくと、それぞれの先端が円錐形をして向かい合っているのが分かる。緊張感を持ってそれぞれが吸い寄せられているようにも感じる。そこには確かに空気が存在していて、ノックせずにはいられないくなる。押し込んでみるとカチッというメカニカルな音とともにノックボタンがジュラルミンのボディ枠の中に沈み込んでいく。
下の円錐がジュラルミンボディの中に沈み込んでいく
■ クリップは亜鉛ダイキャスト製
ノックボタンとボディはクリップで繋がっている。その構造を理解した時、これは大丈夫だろうかと心配になった。しかし、そのクリップが亜鉛ダイキャスト製と分かって安心した。表面がザラッとしたクリップは厚みもそこそこあってガッチリとした作りになっている。そのクリップの根元を押し込むとクイクイと大きく広がるバインダークリップ仕様。フレームマンスリー手帳のペンホルダーに一ヶ月ほどつけているが、ホールド力は十分。
■ 心地よい筆記バランス
ボディの重心はほぼ中央にあった。特に低重心ということもないが、さぁ書こうと握った時にとても落ち着く。樽状のボディは自分の好きな太さのグリップを選べる良さがある。
私の使い方は大きく2つ。
ひとつはフレームマンスリー手帳にスケジュールを記入する用途である。はじめから入っているシャープペン芯は私にはちょっと硬すぎるのでBの芯に入れ替えている。手帳への予定記入を日々していてひとつ気になることがあった。一応消しゴムは内蔵されているが、いかんせんボディを分解しないといけない。しかもボディをクルクルとツイストする必要がある。サッと消したい時は手間取ってしまう。
もう一つの用途はノートに書く時。普段私はノートには0.7mm芯や0.9mm芯をよく使っている。0.5mm芯だとどうしても筆跡に主張が生まれない。そこで私は芯の硬度で調整をしている。具体的には0.5mmの2B芯を入れている。こうすると少しだけ筆跡が力強くなる。できれば、C1の0.7mm芯タイプも出してくれると嬉しいのだが。。
*
ボールペンだけでなく、シャープペンもしっかりとラインナップされているのは、シャープペンユーザーとしては実にありがたい。たくさんのシャープペンを愛用しているが、そのどれとも違うシャープペン筆記体験がたっぷりと味わえる一本だった。
トンボ ZOOM 公式サイト
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