文具で楽しいひととき
ペリカン
ペリカノジュニア
銀座に行った際、銀座・伊東屋に寄ってみた。向かったのは、中2階の万年筆売り場。ちょうどペリカンデザインコレクションなるイベントが行われていた。吸い寄せられるように見ていると、これまでの伝統的なペリカンの定番カラーであるグリーン系やブラック系のペンの中にひときわビビッドなカラーのペンがあった。
■ ペリカノジュニア
説明文を読んでみると、初めて万年筆を持つ方向けとある。子供向けの万年筆かと思い、やりそごうと思ったが、どうしても斬新なカラーリングに惹かれ試し書きをしてみたところ、これがなんともいい感じで書きやすい。
子供向け万年筆とは、ドイツの子供たちが始めに手にするペンということらしい。日本で言うところの「書きかた」ペンだ。私の小学生時代の書きかたの授業では、たしかちょっと濃い目(やわらかめの)のBか2Bの鉛筆だった。ドイツは小学生から万年筆を使うとは、なるほどペリカンやモンブランなどを生んだ国だと関心してしまった。
そんなことを思いながら、結局レッドスケルトンのペリカノジュニアを1本 とリフィルのインクカートリッジのグリーンを購入した。
ボディとキャップはプラスチック製。ボディが半透明のスケルトンになっているため、子供ならずとも楽しい気分になってくる。ボディの両サイドにはレンズ効果のある丸いボタン状の出っ張りがあり、これを使うとキャップが簡単に外せる。
キャップにはクリップがない。子供が胸ポケットに万年筆をさすというのは想定していないのだろう。やはり子供だから筆箱に入れるということか。。大人の私としてはクリップがあるほうが助かるが、致し方ない。
■ 緩やかなグリップ
キャップをはずしてグリップを握るとゴム製のグリップにだ円状のガイドが3つあり親指・人差し指・中指が正しいペンの持ち方に導いてくれる。これは大人が使ってもなかなか良い感じだ。軸の太さは子供用ながら、通常の大人用万年筆と同等。
ペン先は1種類しかないようだった。ペン先にはAと刻印されているが、太さとしてはMといったところだろう。
付属品として、ネームシールがあり、自分の名前を書いて貼ることができるようになっている。しかし、ここにもちょっとした工夫があり、ボディの外側にシールを貼るのではなく、ボディの中軸に貼るようになっていた。スケルトンボディだからこそできる工夫。内側に貼るので、すぐはがれるという心配がない。
子供用万年筆とは言え、大人でも十分使える。ドイツの子供はうらやましい限りだ。
【右側がモデルチェンジした「ペリカノジュニア」】
ペリカン ペリカノジュニア
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