文具で楽しいひととき
マラソン
ナイロンストラップ
pen-info はおかげさまで20周年を迎えた。2003年からスタートし、この文具コラムも543本にまで増えていった。36歳だった私も当然のことながら56歳になった。pen-info と共に年を重ねたという感じである。これらを書き続けてきたことで私の文具の仕事が始まっていった。本の出版、文具の商品企画、オンラインストアを始めたりなど色々と活動の幅が広がっていった。そして20周年という節目を迎え、pen-info を少しだけ変えてみることにした。文具以外の日用品も取り上げていくことに。日用品といっても何でもかんでもという訳ではない。そもそも私には文具選びの4つの基準がある。
* 機能のためのデザインであること
* 永く使い続けられること
* 価格が適正であること
* 使っていると存在が無になる
これを念頭にしてpen-info で紹介する文具を選んできた。日用品についてもこれに合致するものにしていくつもりである。文具を軸足にしつつもそれ以外のpen-info 基準的なアイテムも紹介してこの先の20年を続けて行きたいと考えている所存です。。言わば、「文具の隣」と言った感じでしょうか。
■ ナイロンのシンプルベルト
日用品、身の回り品ということで真っ先に浮かんだのが、私の左腕に常に巻かれているこの時計のベルト。USミリタリースペックの「マラソン」というウォッチブランドのベルト。本来はマラソンのウォッチにつけるためのベルトである。それを私はオメガのスピードマスター(手巻き)につけている。それまでは、オメガ純正のメタルのブレスだった。純正ということでそれはそれでとても良かったのだが、夏の時期になると汗をかきベルトが汚れてしまうことがしばしばあった。布で拭いたり、たまにはベルトだけ外して水で流しながら歯ブラシでゴシゴシこすっていたりもした。正直かなり面倒だった。何かいい方法はないかと探していて見つけたのがこのマラソンのナイロンベルトだった。
■ 洗濯機に入れて洗っている
当初はNATOベルトを使っていたこともあった。こうしたナイロンのベルトと言うとNATOベルトの方が一般的だ。NATOベルトは時計をしっかりホールドできるようにメタルのパーツがいくつも付いている。メタルパーツが多いせいか洗濯機に入れて洗ってもうまく汚れが落とせないことがあった。その点このナイロンベルトはバックルだけがメタルで、あとはナイロンだけというシンプルさ。洗濯ネットに入れて洗濯機で洗ってみると、全体がスッキリと綺麗になった。
ただデメリットもある。NATOベルトと違い、時計に素通しというか、ベルトを通すだけ。スピードマスターのようにちょっと重量感のある時計にセットすると、ベルトが時計の重さに耐えかねて少しなよっとしてしまう。ビシッとベルトをきつめに締めれば落ち着くが、シンプルなベルトのみという構造ゆえのものとして、ここは受け入れている。
何度も洗っているとベルトの端がだんだんフサフサと毛羽立ってくる
*
それでもちょっと汚れたかなと思ったらすぐに洗えるという手軽さはありがたい。軽いし通気性もいい。夏の時期は特に心地よい。今では3色全て買って、オールシーズン愛用している。
長さには2種類がある。26.5mm、30.9mm。タンカラー(画像中央)を買うとき、私は間違って長い方にしてしまった。腕につけてみるとベルトの端っこが長く余ってしまった。仕方ないのでハサミでカットしてみた。
中央のタンカラーはベルトの端っこをハサミで切ったのが分かる。でも使う分には支障がないので、このまま使っている。
マラソン ナイロンベルト 私が使っているのはベルト幅20mm、長さが26.5mm
実際につける場合は、ご自分の時計のベルトの幅をご確認ください。
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