文具で楽しいひととき
D&DEPARTMENT PROJECT
BACK POCKET SHIRT
ここ数年、私はワークウエアにはまっている。
きっかけは古着屋さんで買ったヨーロッパのものだという一着のワークウエア。目の醒めるような鮮やかなブルー。色というものは国によってこんなにも違うものかと思ってしまった。シャツの上からでも着られる余裕があり、腕をグルグル回しても引っぱられることなく動きやすさもある。働いたり作業したりするためのウエアなのだから、動きやすいのは考えてみれば当たり前だ。こうした着心地の良さに惹かれ、ワーク系のコートなども含めて色々と買って日々着ている。
はじめて買ったワークウェア(古着)
こちらはワークコート(古着)
そんな中で最近買ったのがD&DEPARTMENT PROJECTの「BACK POCKET SHIRT」。ナガオカケンメイ氏が立ち上げたリサイクルデザインショップだ。氏がリサイクルショップを回っている中でデザインされたプロダクトが埃をかぶってたくさん売られているのを見て、自らもデザインする立場から消費されてしまうデザインとは一体なんだろうと思うようになったという。流行や時代に関係なく使えるものをと考え、1960年代のデザインに着目していった。高度経済成長時のその頃のデザインに力強さを感じ、そうしたものにスポットライトを当てたショップを作っていった。それがD&DEPARTMENT PROJECTである。
そのショップの存在は以前から知っていたが、どちらかというと家具がメインと思い込んでいた。知人がD&DEPARTMENT PROJECTの「BACK POCKET SHIRT」を着ていて、とてもいい感じだったので、真似させてもらった。ちなみに彼はネイビーだったので、私はミネラルブルーにした。東京九品仏にある直営ショップで買った。流行とは一定の距離を置いているデザインも大いに気に入った。ちなみにこのジャケットはリサイクル品ではなく、新品だ。
■ 思わぬところにポケットが
ワークジャケットらしく、シャツの上からでも着られるタップリとしたつくり。そして大きなポケットが左胸にひとつ、そして手前に2つある。ポケットとしてはこれだけで十分だが、さらに別に付いている。後側の腰回りあたりの位置に幅広のポケットがあるのだ。背中の中央にステッチがあり2室のポケットになっている。たぶんこれは作業などをしている時にドライバーやペンチといったものをとりあえず入れておくためのものなのだろう。ポケットとは言っても見るからにという感じはない。何も入れていない状態なら、ほとんど気にならないくらいだ。その案配もいい。
素材はシャカシャカとした質感の綿100%、ネットに入れて普通に洗濯機で洗えるという。
■ 文具を入れておくのにもちょうどよい
後ポケットには手帳を入れておくこともできる。たとえば、取材の時などに両手を自由にして商品を手に取ってじっくりと見たい時がある。これまでは、手に持っている手帳を一時的に脇にはさんだりしていたが、これなら後ポケットに入れておけて便利かもしれない。
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pen-infoで服を取り上げるのは、16年続けているがはじめてだ。随分前に「ペンとシャツ」というコーナーをやっていたことがある。胸ポケットにペンをさすことがよくあるが、そうしたペンとシャツの組み合わせを色々と紹介していた。しかし、こうしてメインアイテムとして取り上げるのは初めてとなる。今回のものは仕事着として使えるという意味で、文具とのつながりはあると考えた。着られる文具収納ケースと言う風にも捉えることができる。
D&DEPARTMENT PROJECT「BACK POCKET SHIRT」 12,000円+Tax
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