2018.11.06(418)

「シガーケース型 万年筆ケース」

Writing LAB.

SOLO

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

久しぶりに衝動買いをしてしまった。

2万円ほどする万年筆ケースを。先日、浅草で開催された「東京インターナショナルペンショー」。私はプラスラボ(山櫻)さんのブースで、初日だけ自らがディレクションした「伝書紙」の販売応援に行った。予想を超えるお客さんが集まり、17:00の終了間際までブースを離れる余裕はほとんどなく、他のブースをゆっくりと見て回ることはできなかった。展示会が終わり、急ぎ足で会場を見て回った。その急ぎ足がピタリととまった。それが Pen and message さんのブース。そこに素敵な万年筆ケースが並んでいた。それは一目惚れだった。手に取らせてもらい買おうか、買うまいかを静かに悩んでいた。私の中では、買う・買わないがちょうど50・50という天秤がピタリとバランスを保っている状態だった。その均衡を変えたのが、店主吉宗さんの「ぜひ、買いましょう」という静かではあるが、妙に説得力のある一言だった。たしかに、ここで買わないでやはり買っておけば・・・となると、あとでネットで注文するか、後日神戸に行った時に買うかしかない。そうなると、限られた私の人生の中で、この万年筆ケースを楽しむ時間は、それだけ減ってしまう。今買えば、すぐにその楽しみ人生は幕を広げる。まわりの出展社の方々が店じまいをしているのが、視界の端に見える。もう時間はない。「買います」と私も静かにそれでいて力強い決心のもと、クレジットカードを差し出した。

■ 葉巻(シガー)ケース スタイル

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

本革製のペンケース。いったいつなぎや縫い目はどこなのだろうと首をかしげてしまうほど、一体感に溢れている。手の中でコロコロとゆっくりと回転させていて、うっすらとつなぎ目らしきものがあった。そして、革製らしからぬ硬さ。指で押しても凹んだりしない。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

引き抜いてみる。精密機械を思わせる気密性だ。ほどよい重みを感じながら引き抜いていくと、最後にポンと音がして外れる。再びはめてみると、押し込んでいく最後にグイと力を込めないといけない。空気がほとんど漏れずに圧縮されているのを感じる。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

■ 中屋万年筆用にする

中屋万年筆 輪島漆塗り シガーモデル ロング

この万年筆ケースには、中屋万年筆の輪島漆塗り シガーモデル ロングサイズ 黒を合わせようと心に決めていた。ケースを外し入れてみると、余裕を持って入る大きさ。中で万年筆が少々グラグラとする。でも、大丈夫なのだ。ケースのフタは特定の位置でカチッと固定される仕組みにはなっていない。どこの位置でもフレキシブルに固定できる。中屋万年筆用のロングサイズのところでフタをとめると、上下方向から支えられて揺すっても中の万年筆はビクともしない。この一体感、実に気持ちがいい。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

シガーケースから、シガーモデルの万年筆を取り出す。同じシガー同士ということで、これ以上ないというくらいにしっくりとくる。漆の質感と重ね塗りされたケースの触り心地は満足感を倍増させてくれる。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

■ 他の万年筆にも使える

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

このケースには内側に一箇所だけ短い溝がある。どうやらここは万年筆のクリップを固定させておく役割のようだ。試しにペリカンM800のクリップをその溝にあわせてみたが、軸の太さに対しまだ余裕があり、固定できずにクルクルと回ってしまった。次にパイロットのカスタム823で試してみた。こちらはクリップの先端に玉があり、すこし出っ張りがあるせいか溝にしっかりとはまって中でコロコロと回転することはなかった。ちなみに、中でコロコロ回ってしまうM800も、フタをセットすれば万年筆はちゃんと中では固定されていく。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

先ほども触れたように、収納する万年筆の長さにあまり影響を受けない。試しに短めのペリカンM400を入れてみた。フタを固定できるところまで押し込んでみると、なんとも愛すべき小さな姿となった。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース



このケースは、万年筆を大切に守るだけでなく、目で見てそして手でその質感もタップリと味わえるものだ。万年筆を一本だけ持って行くという機会はあまり多くはないけど、出張や交流会、イベントなど、そうした時には大いに活躍してくれることだろう。これまで、あまり外で使うことがなかった中屋万年筆をこのケースに入れて色々なところに連れて行ってあげようと思う。

Writing LAB. SOLO  シガーケーススタイル ペンケース

Writing LAB. SOLO(イル・クアドリフォリオ)
私のとはちょっと違いますが、ほぼ同じようです。

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