文具で楽しいひととき
Oak Village
TANTO:
ペンケースを選ぶ上でのポイントとは?
これについては2つの見方があると思う。ひとつはペンたちから見たポイントだ。彼ら(ペンのこと)からしたら、ペンケースの中での居心地ということになるだろう。一本一本に個室が与えられ、フカフカとしたクッション素材なら、きっとペンたちも快適に違いない。そして、もうひとつはペンケースを使う私たちから見たポイント。
私はペンケースの握り心地という点をあげたいと思う。ペンケースというものは、お気に入りのペンを入れて外に持ち出すためのものだ。私の場合、ペンケースからペンを取り出す頻度より、握りしめていることの方が多いような気がする。バッグに入れて事務所の机において、またそれをしまってという具合に。
だから、この握り心地が結構重要なのである。この「TANTO:」というペンケース、その握り心地がすこぶるいい。
■ TANTO: = 短刀
短刀をモチーフにしたというデザイン。素材にはナラの木を使い、漆を塗って仕上げている。
握ってみると、とてもしっくりと手に収まる。刀を握ったことはないが、きっとこんな感じなのかもしれない。
Oak Village は各種木工製品を手がけており、その中には家具もある。このフォルム、実は椅子の取っ手にも使われることがあるという。片側がやや尖ったエッジ、もう一方には丸みという刀フォルムは握った時の馴染みがとてもよいそうだ。
■ 2〜3本のペンが入る
横から見ると、まさに刀先を思わせるフォルムが拝める。フラットな側にフタが隠されている。
よくよく目を凝らすと、うっすらとつなぎ目が見える。このペンケースは一本の無垢の木から作られており、フタのつなぎ目も木目がピタリとあっている。
指をかけてフタを開ける動作は、サムライが刀のつばに指をかけて刀をぬく時の仕草にどくとなく似ている。
フタには小さなマグネットがあり、閉めた時の安定感もある。内側は外側のフォルムのままの収納スペースがくり抜かれている。ペンの太さにもよるが、2〜3本のペンが収納できる。
気になるのは、ペンたちの中での居心地だ。ペンたちのこともちゃんと考えられている。内側には、レザーが貼ってあり、衝撃を吸収してくれる。
懐からこのペンケースを取り出し、フタを開けてペンを取り出して書いていく。頼りになる懐刀のようなペンを入れるのに相応しいと思う。
* Oak Village TANTO:
ナチュラル、拭き漆塗り、黒色漆塗
*印籠をモチーフにしたカードケース「INRO:」もある。
ナチュラル 5,000円+Tax、拭き漆塗り、黒色漆塗 7,500円+Tax。
□ Oak Village
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