文具で楽しいひととき
フィルムルックス
ペーパーエイド
手帳を使っていてこんなことはないだろうか。鞄に入れていてなにかの拍子にページが破れてしまうということが・・・。
私は何度となくある。マンスリー手帳を使っている私はこれがとても気になる。特に、その月のページが破れたりすると、それ以降何日もその破れたページを見続けなくてはいけない。そんな時にこれは頼もしい助っ人になってくれる。
■ 補修専用テープ
これは「ペーパーエイド」というもので2cm幅のテープ。
それにしては少々高くて980円+Taxもする。しかも、長さは10mしかない。もともとは図書館や古書店などでページの破れを補修するためのものだ。いわゆる「プロ向け」、「業務用」というやつだ。手帳は一年間を共にする大切な相棒。
仕事をスムーズにテキパキと進めていく上で大切な存在である。少々お高いが、これで直すと破れたことなどすっかり忘れてこれまでどおり手帳と向き合うことができるそんな機能性を持っている。
■ では、使い方をご紹介しよう
テープの取り出し方が少々変わっている。このテープはテープと剥離紙の2枚重ねの状態になっている。箱の上角からテープの端っこを探す。
その端っこを剥がして片手でテープを引き、もう片方の手で剥離紙を引っ張って最後は箱についているカッターでカットする。
剥離紙ごとカットしないのは、あとで剥離紙から剥がすのが面倒だからなのだろう。この要領で剥がすとフワフワとした半透明の薄っぺらなテープが現れる。どことなく子供の時に病院で薬と一緒にもらったオブラートを思い起こさせる。
このテープの材質は、中性紙。中性紙と言えば、ノートやコピー用紙などにもよく使われている私たちの身近にある紙だ。私の手帳紙面もおそらく中性紙だろうから当然相性はいいはずだ。
テープの薄さは、23ミクロン。1ミクロンが1/1,000mmなのでとにかく相当に薄いということだ。紙の上に貼ってそこを指でこすってみると、たしかに23ミクロン分の厚みをというか薄さを感じる。テープというよりかはむしろフィルムのようだ。テープ単体だと透明感は少々曇っている。
しかし、ひとたび紙に貼ってみると、まるで忍者のように姿をくらませてしまう。ためしに新聞紙に貼ってみると、文字もクッキリと読める。
果たしてどこに貼ったかが写真ではよくわからないかもしれないのでテープの外側を囲ってみた。
私がこのテープを貼る一番の目的は手帳のページ破れをつなぎあわせること。
破れたところをペーパーエイドで補修してみたが、破れたことがほぼなかったことになってしまうくらい自然な貼り姿。
と同時に、テープがとても薄いので、使い勝手の上でもテープを貼ったことを忘れてしまいそうなくらいだ。手帳の場合は、破れたところを貼り合わせ、下の文字が見えることに加えテープの上から書けることも求められる。ペーパーエイドは材質が紙なのでこの点がなかなか優れている。
私は手帳に使っているシャープペンは多少筆跡が薄くはなるが、十分書いていける。もちろん消しゴムでもちゃんと消せる。この点ではメンディングテープでも同じだ。油性ボールペンとの相性は中でもいい。また、かなり筆跡は太くなるが、万年筆でも一応書くことはできる。中性紙テープならではなのはゲルインクも使えるところ。ゲルインクは筆跡がそれほど太くならなかった。
ただ、水性インク系はインクの乾きに少々時間は要する。
メーカーによると「ペーパーエイド」を図書館で使い始めてすでに40年が経過しているそうだが、テープの経年変化はないという。手帳は、一年だけの付き合いではなく、末永く保存しておくこともあるので、この点でも手帳向きである。
□ ペーパーエイドは、こちらで販売されています。
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