文具で楽しいひととき
TOTONOE
キャリーボードカード
手の平サイズでメモを固定して書きやすくしたボードをジョッターと言う。一方でぐっとサイズが大きくなってA4の紙を固定できるものにはクリップボードなどがある。書くための紙を固定するものもサイズにより色々な呼び名がある。私はこれを見た時、ジョッターやクリップボードという言葉ではなく、画板という言葉が頭に浮かんだ。絵を描く時に紙を固定して使うものだ。この小さなアイテムは、どことなくミニ画板、それもアイデアメモをする画板という感じが私はした。
■ とめ具があるのにとてもスリム
TOTONOEのキャリーボードというシリーズには、A4サイズからチケットサイズ、5×3サイズ、そして今回紹介するカードまで色々なサイズ展開がされている。その色々なサイズ展開の中で私はこの一番小さいこのカードに注目した。小さいゆえに色々なシーンで使えそうな可能性を感じたからだ。
しっかりとした厚み、そして折り曲げようとしてもビクともしない芯の強さがある。その表面にとめ具がある。こちらもとてもハリとコシのある素材で、それが片側だけに縫いつけれられている。いわゆるクリップと違いとめ具としてはとてもシンプルだ。セットできる紙は名刺サイズ。情報カードの名刺サイズがちょうどよくセットできる。そのとめ具のすき間に情報カードを差し込む。これだけで結構しっかりとホールドされる。
何枚までセットできるか試してみたところ、やろうと思えば5枚くらいセットすることはできた。しかし、枚数が増えると紙が広がってしまい収まりが悪くなってしまう。2〜3枚くらいが個人的にはちょうどよいように感じた。その2〜3枚もセットの仕方にコツがある。まとめて全部を一緒にセットしようとすると、先ほどの5枚セットした時みたいに紙が広がってしまう。そこで、まず一枚をセットして、次にもう一枚と順番にセットしていく。こうして紙の束に少しだけ段差を付けてあげるとスッキリと収められる。
そうそう、このとめ具は下側にして使う。クリップボードなどはとめ具が上にあるものだが、これはほぼほぼフラットに近いので、下にして書いていても邪魔にならない。そもそも書くと言うシーンを考えると、下を固定して上をタップリと開放した方が自由に書ける良さがある。誰しも書く時は上から書くので書きはじめにノイズがなくて済む。なお、このとめ具は別に常に下にしなくてもよい。縦にしたっていい。基本シンプルなフラットボードスタイルなので、使い方は自由だ。
裏面にはワンポケットが付いている。タップリと入るのかと思いきやそうでもなかった。入れたカードの取り出しやすさを考えると、多少余裕を持たせた方がいい。5枚くらいがちょうどよい印象。表面には2〜3枚、そして裏面には5枚という最小限の収容力。あまりたくさん入れてしまうと、せっかくのスリムさも台無しになってしまう。
■ たとえばこんな使い方
「アイデア散歩」
仕事で企画など何かを考えないといけないということはよくある。そんな時このキャリーボードカードを使ってみる。まず、その考えるテーマをセットした情報カードに、「○○は?」などと質問形式で書いてみる。それとペンをポケットに入れて散歩に出かける。自分に質問をして、ひとまず歩いて考えを巡らせてみるのだ。すると、アイデアがなにかしら浮かんでくる。それをすかさずキャリーボードカードに書いていく。表紙を開かずともすぐに書き出せる良さを実感できるはずだ。一枚を書き終えたら新しい紙に入れ替える。その入れ替えもとめ具が一ヶ所の差し込み式ならスムーズにできる。こんな感じでアイデア散歩に使う。
「スーパーの買い物」
食材などを買いに行くとき、あらかじめ買うべきものをキャリーボードカードにリストアップしておく。それとペンをポケットに入れてスーパーに行く。買いものをしつつ、このキャリーボードカードのメモを見て、必要なものをカゴに入れていく。手帳のようにいちいちページを開くことなく、ポケットから取り出してすぐリストが確認できるありがたみは、買いものカゴやカートを押しながらという片手がふさがった状態ではしみじみと感じられることだろう。買ったものを消し込む時もしっかりした厚みがあるので快適に行える。
「スイカケース&メモに」
なにもメモだけの用途に限定する必要もない。交通系カードのスイカなどを裏面ポケットに入れてピッとタッチして使うのもいいだろう。そして表面には情報カードを予め数枚セットしておく。こうしておけば、パスケースとメモを別々に持たなくても1つで済む。仕事帰りに牛乳買ってこなくてはいけない時は、そのメモに「牛乳」と書いておけば、仕事帰りに最寄りの駅でスイカをピッとタッチした時に「牛乳」のメモが自動的に目に入る。
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さて、このキャリーボードカードにはどんなペンをセットしたらよいだろうか。色々と試してみた。やはりコンパクトでショートサイズなペンの方が相性がいい。ゼブラのSLF1-miniがとてもしっくりきた。ペン自体もスリムなのでポケットに入れても邪魔にならない。トンボのピーフィットもコンパクトさでは負けていない。ボディに太さもあるので書きやすさもある。また、ラミーピコなどもいいと思う。
余計な荷物を持ちたくない、できるだけ手ぶらにしたという時に、このアイデアミニ画板になるキャリーボードカードはなかなかよい選択肢になる。
TOTONOE キャリーボードカード 550円+Tax
情報カード 名刺サイズ
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