文具で楽しいひととき
デザインフィル
PLOTTER
基本一枚の革にバインダーリング、そして背にとめ具という徹底的に要素をそぎ落とし、システム手帳の概念を大きく変えた「ルフト」。その後継ブランド「PLOTTER(プロッター)」が発売された。「ルフト」のスリムで軽快な使い心地はそのままに、周辺アイテムが充実しているのが今回の特長。それらを併せて使っていくことで、「情報」というものを適切な流れでもってグルグルと循環させていくことができる。
ブランド名の「PLOTTER」とは構想する人、計画する人という意味。それを踏まえて「創造力で未来を切り開く人」というコンセプトが掲げられている。
■ 上品さがプラスされたカバー
ベースとなるバインダーカバーは、ミニ、ナロー、バイブル、そしてA5の4サイズ。カラーや革の仕上げも色々なタイプが揃っている。そのバリエーションを見て思うのは「落ちついた大人な雰囲気」であること。個人的に注目したのは、カバーを開いて右側にある印字。「PLOTTER」のブランドコンセプトをまとめたものだ。革一枚というシンプルな中で、この整えられた印字があるだけで何故か特別な雰囲気が醸し出される。
■ 単体でも使えるリフィル
周辺ツールのひとつとして、まず「リフィルメモパッド」がある。バインダーに綴じて使っていくリフィルなのだが、これが綴じ手帳のようになっている。表紙はそこそこ厚みがあるので、これ単体で持ち歩いて手帳としても使っていける。また、このメモパッドのままバインダーカバーに綴じこむこともOK。糊綴じなので、一枚一枚キレイに切り離すことができる。
横罫線は1〜24まで数字がふってあり、スケジュール管理もできる
リフィルのフォーマットも豊富。少し厚手の紙を使った「ドローイングペーパー」をはじめ、「プレーン(無地)」「2mmグリッド(方眼)」「6mmルールド(罫線)」「ToDoリスト」がある。こうしたノート系に加え週間、月間といったスケジュールリフィルもある。
■ 書き込んだリフィルを分類
個人的に一番面白い!と思ったのが、この「プロジェクトマネージャー」というフォルダー。これは書いたリフィルを保存する、言わばクリアフォルダー的アイテム。クリアフォルダーのようにポケット状にはなっておらず、リフィルを両側から包みこむようにする。リング穴もあるので包みこんだものをバインダーに綴じれば、リフィルをひとつのカテゴリーにまとめることができる。バインダーに綴じなくても、とりあえずリフィルを「プロジェクトマネージャー」にまとめて、ボックスなどに入れておくのもいい。
この「プロジェクトマネージャー」にリフィルを入れて、単体で持ち歩く時には、スルスルとリフィルが出てしまう。私はそれが気になるので、オート社の「インデックスクリップ」で「プロジェクトマネージャー」の穴のある側を仮綴じてみた。こうすれば中のリフィルは固定され、パラパラと閲覧もしやすくなる。
そのプロジェクトが終わったら、「プロジェクトマネージャー」ごと保存できる「リフィルストレージ」というものまで用意されている。これは、末永く保存できるようにハードカバーになっている。終わったものは、この中にカテゴリーごとに保存しておき、必要になったら「リフィルストレージ」から関連するリフィルを取り出して、再びバインダーに綴じ込んで使うこともできる。
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今回の「PLOTTER」では「システム手帳」という表現を一切使っていない。代わりに使っているのが「6穴リングレザーバインダー」。このことからも「システム手帳」とは違う流れを作りたいというデザインフィルの意気込みが伝わってくる。また、周辺ツールを活用することで、書いた情報を書きっぱなしにするのではなく、滞りなく次のステップへと適切に進めていける。これまでのように色々なリフィルをたくさん入れて持ち歩くというスタイルではなく、必要なものだけをセットしていくというのが「PLOTTER」スタイルのようだ。新しい流れを感じさせるアイテムだ。
* PLOTTER はこちらで販売されています。
*デザインフィル PLOTTER 公式サイト
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