2017.08.29(388)

「1ヶ月がクッキリ見える手帳」

ダイゴー

フレームマンスリー手帳

ダイゴー フレームマンスリー手帳

とうとう作って頂いた。自分の理想とする手帳を。

このたび、ダイゴーより私がディレクションした「フレームマンスリー手帳」が発売されることになった。日頃手帳を使っていて、もう少しここがこうだったら、という細かなこだわりをふんだんに盛り込ませてもらった。これまでになかったちょっとユニークなマンスリー手帳に仕上がったのではないかと思う。そのひとつひとつをご紹介してみたい。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

■ 外枠で一ヶ月のとらえ方が変わる

最大の特徴は、商品名にもあるように一ヶ月の外枠を線で囲んでいるところだ。クオバディスのビソプランを使っていた頃からこの外枠を自分で書き込んで使っていた。こうすることで1ヶ月というものが浮かび上がって俄然見やすくなるのだ。ためしに外枠のあるものとないものを並べてみると、その違いがよくわかると思う。外枠がないものだと漫然と全体を見てしまうが、外枠があると意識がその内側に向かっていく。つまり余計なものが頭に入ってこなくなるのだ。

ダイゴー フレームマンスリー手帳
マンスリーページは2017年11月〜2019年1月

ダイゴー フレームマンスリー手帳

また、常に月末というひとつのゴールを見据えられるということもある。月末を意識しないと、ついつい気が緩んで、そのしわ寄せが一挙に月末に押し寄せがちだ。外枠があることで一ヶ月というものがひとつの面積で認識でき、有限であることを月初から肌で感じられ、気が緩みそうなになるところをビシッと引き締めてくれるのだ。

■ 要素を最小限に

外枠を囲むだけでなく、他にもいくつかこだわってみた。その際、ひとつの柱とした考えがあった。それは「脳に余計なことをさせず、スケジュール管理だけに集中できるようにする」というものだった。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

たとえば、「大安」や「先勝」といった六曜表記をなくした。私の仕事では、こうした六曜は使わない。これまで1日のマス目を見るごとに、それらの情報も否応なしに目に飛び込んできた。目から入ってきたことは、少なからず脳の方でも、その処理をしてしまう。必要のないものをわざわざ脳に入れて処理するというのは私にはどうしても無駄に感じられた。同じ理由で曜日も「月」「火」「水」の日本語表記のみとした。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

■ 6週対応に

一年の間に数ヶ月ある6週目。一般的なマンスリー手帳では、6週目は翌月の最初に記載されているものが多い。外枠派の私にはそれがどうしても馴染めなかった。1ヶ月はひとつの枠の中にあるべきだと以前から考えていた。昨年は、苦肉の策で6週目だけを紙で貼り付けて対応してみた。ひとつの枠の中に収まりはしたが、いかんせん書きづらかったりと不満の残るものだった。

手帳の使い方 2016年 高橋書店 ティーズラフィーネ

そこで、「フレームマンスリー手帳」では完全6週目対応にした。そのために手帳のサイズを下側に少し長くしてもらった。今回の手帳のサイズは、A6やB6といった規格サイズではない。しいて言えば、A6サイズを縦方向に少し伸ばした感じだ。厳密に言うと、横方向もほんの数ミリ長い。手帳のサイズは、A6やB6といったものが多い。これは紙の取り都合がよい。つまり、作りやすいサイズということらしい。そろそろ作り都合からではなく、使い手都合から考えた手帳サイズが増えてきてもよいのではないかとずっと感じていた。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

ダイゴー フレームマンスリー手帳
このA6よりちょっと長めサイズにより完全6週目対応ができ、同時に1日のマス目も26mm×26mmと少しだけ大きくなった

■ 一年の現在位置がわかる

いつも10月頃になると、今年もそろそろ終わりか〜などと焦り出す。考えてみれば、私は毎年同じ時期に同じようなことを言っているぞ、ということにハタと気づいた。別に10月あたりが急に1日のスピードが速くなっている訳ではない。1月でも2月でも1日のスピードは常に同じだ。なのに、1年の残りが少なくなってきた10月あたりになると、もう・・・と感じてしまう。

これは、一年間という全体像が常に見えていないからなのだろう。そこで「バーインデックス」を付けてみた。ページを開いた一番右側にはブロック状に分けられたバーインデックスがある。1月だとバーのブロックは12個あり、2月で11個、3月で10個という具合にひとつずつ減っていき、常に残りの月数が意識できるというものだ。

今年の10月は、もう今年もそろそろ終わりか、、などと言わないようになっていたらうれしい。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

バーインデックス

■ 一年間をプランする2つのフォーマット

ダイゴー フレームマンスリー手帳

マンスリーページの前には一年間をプランする2つのフォーマットがある。ひとつは円スタイルのイヤープランナー。これは言わば「時計式ToDo管理ふせん」の一年版という感じのものだ。このひとつの円で一年間を表している。こうして円で囲むとやはり一年はこれしかないという有限であることが実感できる。今年一年間でやってみたいことをそれぞれの月に埋めていくと、無尽蔵にはできないぞと理解できる。早速、使ってみたが、正直なところ何を書いていいかちょっと困ってしまった。たぶん、これまで1年間を計画するという経験がなかったからなのだろう。こうしたフォーマットがあることで、1年間を見据えて考えられるようになっていくのかもしれない。この円スタイルのイヤープランナーは2年分ある。今年と来年、仕事とプライベートなど使い分けられる。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

もうひとつは、連続イヤープランナー。手帳では、月の終わりと始まりがページで途切れてしまっている。途切れているのは、人間が勝手に決めたことであって、日の流れにとぎれなんかない。月末だろうが、絶え間なく日は続いている。予定によっては月末から月初につながるものもある。この連続イヤープランでは、そうしたものがプランしやすくなる。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

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■ キレイに収まる「フラットペンホルダー」

ダイゴー フレームマンスリー手帳

手帳本体だけでなく、カバーもディレクションさせてもらった。一番の自信作はペンホルダー。背の部分に取り付けてみた。フレキシブルに拡げられるので、多色ペンなど少し太めの軸もピタリと収納できる。ペンを引き抜いてページを開いた時にペンホルダーはスッと内側にしまい込まれてフラットになるので邪魔にならずに済む。名付けて「フラットペンホルダー」。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

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ダイゴー フレームマンスリー手帳
フレキシブルに広がるペンホルダーは、このようにストッパーがある

ダイゴー フレームマンスリー手帳巻末には自由に書き込める5mmドット罫ノートが25ページある。書いたことがしっかり目立つようドットは薄めにしてある

フレームマンスリー手帳 時計式ToDo管理ふせん見返しページには「時計式ToDo管理ふせん」がギリギリですが貼っておけます



いつかはつくりたいとずっと思っていたオリジナル手帳。幸運にも作らせていただくことができた。基本は私自身がもっとこうだったらというものを盛り込んだものだが、スッキリとしたマンスリーを使いたいという方にはひょっとしたら気に入っていただけるかもと思っています。予定のわかりやすさという点ではちょっと自信があります。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

フレームマンスリー手帳

*フレームマンスリー手帳の特長や使い方を紹介したリーフレット。今回も私の線画イラストが掲載されています。。

ダイゴー フレームマンスリー手帳

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ダイゴー フレームマンスリー手帳
全4色 各 1,300円+Tax 2017年9月20日発売予定 *特許出願中
時計式ToDo管理ふせん

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