■ 「無骨なつくりのクリップボート」 ライツ社 クラッシック クリップボード 2,625円
□大学生時代に見た映画「トップガン」の中で、教官役のケリー・マクギリスが
トム・クルーズにこっそり食事に誘おうと、手にしていたクリップボード
の紙にメモを書いて渡すシーンがあった。
ケリー・マクギリスが立ったままクリップボードを抱えながら
書くさまはとっても格好よく、
社会人になったら私も絶対にクリップボードを使うぞと
映画のストーリーそっちのけで考えていた。
クリップボードは私にとってはそんな想い入れの深いものなのです。
□先日、私にとって2代目となるクリップボードを手に入れた。
それが、今回ご紹介するライツ社のクラシック クリップボードだ。
ライツ社といえば、ドイツの大手ファイリングメーカー。
現在では同じく大手ファイルメーカーであるエセルテ社とも
同じグループになっているようだ。
さて、このライツ社のクラシック クリップボード、
まず、外観は商品名にあるとおり、とてもクラシカルな雰囲気がある。
時代が変わろうが、私は昔のまま変わりません、
というようなキッパリとした姿勢を感じる。
クリップボード単体で持ってみると、結構ずしりとくる。重さにして690g。
以前、私がつかっていたクリップボードよりもかなり重い。
しかしながら、意味なく重いのではなく、つくりの良さからくる重さなのだと
いうことが使っていくうちにしだいに分かってきた。
今では、その重さを心地よいとさえ感じるようになっている。
ボードの大きさはいくぶんタテに長い。レターサイズと言われるA4サイズより
多少長めのリーガルパッドをはさんでみても、下側に約5cmくらい余裕がある。
はじめは、その余裕の部分が解せなかったが、
使っていくうちに、その意味が分かった。
当然、上から下に順次書いていく訳で、パッドの下のほうにいくにしたがって
ペンを持つ手もだんだんと下がっていく。
そしてついには、手がパッドからはみ出てしまう。
その時に、先ほどの余裕の部分が 「待ってました!」とばかりに
手を支えてくれるのである。
クリップボードは立ったまま使うことが多いので、
これはかなり便利だ。
□ボードにはパーティクルボードと言われる素材が使われている。
これは木の削り片を特殊な接着剤とともに成型、熱圧したもの。
ブラウン管時代のテレビの裏側の板と言えば、イメージしやすいだろう。
私の勝手なイメージではパーティクルボードはザラザラとした印象があるが、
このライツのクリップボードはとても滑らかな仕上げになっている。
ボードはある時は、下敷きであったり、手を支えてくる役目もあるので
表面は滑らかであることにこしたことはない。
□次にクリップを見てみると、これがすごい強力なクリップ力。
リーガルパッドをはさみ、ボードだけを持ってぶらぶらしようとも
クリップはびくともしない。
ご主人様の言いつけを守る、忠実な番犬のように一度くわえたら
なかなか離れない。
クリップのくわえ口の奥のノドもとのあたりには、ストッパーがある。
そこにリーガルパッドを押し込み、クリップでしっかりとはさむと
パッドがボードに対して水平に固定ができるようになっている。
そのストッパーの位置がなんとも絶妙なのだ。
私は、AMPAD社のリーガルパッドを使っているのだが、
ストッパーぎりぎりに押し込んではさむと、
クリップのはさみ口が、ちょうどパッドの綴じ部分にくるようになっている。
1枚を書き終えて、ピリピリと切り取るときに
クリップをはずすことなく切り取ることができる。
リーガルパッド単体で切り取るときに、
パッドと綴じ部分のちょうど境目あたりを親指で押さえつけながら
切り取る訳だが、
このクリップボードはちょうどその部分をしっかりと番犬のようにくわえてくれている。
お見事!
□しっかりとしたつくりのボードと強力なクリップという
クリップボードとしてあるべき機能がとても良く出来ている。
机のないところでも、このクリップボードがあれば
瞬時に快適な筆記環境に変わってしまう。
まるで、持ち歩き用の自分だけの机のように
使い込んでいくほどにじわりじわりと愛着がましてくるクリップボードだ。
(2005年3月29日作成)
■ ライツ クラシック クリップボードはアサヒヤ紙文具店さんで手に入ります。
□関連リンク
■ 「片手で簡単に紙を出し入れできるファイル」 エセルテ レバーアーチファイル
■ 「とりあえず何でも入れたくなる間仕切りファイル」 ライツ社 パートファイル