文具で楽しいひととき
■ 「メカニカル デスクメモ」 エグザコンタ デスクメモ No.2  3,150円


 


□文具コラムを書くとき、
 必ずタイトルを付けている。

 その文具の魅力を一言で
 ズバリ言い表す。

 しかし、これがなかなか難しい。

 いつもウンウン唸って
 あれやこれやと考えている。

 今回のアイテムは
 すぐにこのフレーズが浮かんできた。

 「メカニカル デスクメモ」。

 本質というよりかは
 見た目を言い表しているのだけど、
 自分としてはなかなか気に入っている。


□エグザコンタ デスクメモ No.2。


 


 まず、目を引くのが
 メカニカル感を演出している
 メモの束をとめているネジの存在だ。


 


 いくらなんでも
 ここまで大きくしなくてもいいんじゃないの
 というくらいある。

 このメモパッドの主役は、あくまでもメモで
 ネジはどちらかというと、縁の下の力持ち、
 つまり、脇役。

 しかし、
 自らが主役だ!と主張するかのように
 とても目立っている。

 メカニカル的なのは、これだけではなく
 このネジの台座からメモパッドのベースにいたるまで
 メタルで出来ている。


 


 特にメモのベースは
 結構な厚みがあるので
 見るからに重そうだ。

 しかし、
 見た目のわりに
 それほどの重さはなかった。


□基本的な使い方は、
 デスクにポンと置いておく。


 


 適度な重さと裏面にある5カ所のストッパーにより
 机の上ではびくともしない。


 


 この手のメモを書く時は
 安定感はとても重要。

 特に片手で電話を握りながら
 ペンを走らせるという時には助かる。


 


□次に注目すべきは、紙である。

 この紙がちょっと微妙。。。

 もともとエグザコンタは
 クレールフォンテーヌグループの一員だった。(今は違う)

 なので
 どうしたって紙質がいいだろうと
 期待が高まる。

 しかし、
 この紙はいたってふつう。

 というか、薄めだ。


 


 ロディアの紙と比べると
 その薄さは一目瞭然。

 書き味もふつうだ。

 鉛筆、万年筆、
 滑らか油性ボールペン(ジェットストリーム)、
 ゲルインクボールペン(エナージェル)で書いてみたところ
 いずれもふつうに書いていける。


 


 ただ、水性系の
 万年筆とゲルインクは
 紙の裏面にインクの抜けが見られた。


 


 しかし、
 そもそもこの手のメモは
 片面しか書かないので気にする必要はない。

 メモの書き味がふつうであることについて、
 これはこれで、いいのかもと感じた。

 考えてみれば
 デスクメモを書くという時は
 結構慌てていることが多い。

 あぁ、いい書き味だ、なんて味わっている余裕などないから
 むしろ、ふつうの書き味の方が
 メモそのものに集中できていいのかもしれない。

 そして、
 この薄い紙にもちゃんと
 別な意味があることがわかった。

 それは、
 書いたメモを切り取るときだ。

 一枚一枚のメモには
 ミシン目が入っている。

 ふつう、こうしたメモを切り取る時には
 そのミシン目の上側を指で押さえて
 ピリッと切るが、
 これは押さえる必要がない。

 メモを一枚つまみ
 そのまま片手だけでピリッと切れてしまう。

 この切り心地がなかなかよい。


 

 


 メタルベースのほどよい重み、
 そして、薄い紙ということが相乗効果を生み出してくれている。

 加えて
 ミシン目の両端にある
 呼び水的な半円カットもそれを後押ししているようだ。


 


 「メモ片手ピリピリ切り」の応援団はそれだけではなかった。

 分解をしてみると
 メモを固定している板の形状がちょっと変わっていた。


 


 板を横から見ると
 完全なフラットではなく
 わずかにアーチ状に湾曲しているのだ。


 


 この板の上から大きなネジで
 ギュッギュッと閉めていくので、
 自ずとミシン目のあたりにその加重がかかっていく。

 きっとこれが
 指でミシン目の際を押さえる
 代わりをはたしているのだろう。


□考えてみれば
 デスクメモは書いた後に
 なにかしらの行動が伴うことが多いように思う。

 たとえば、
 そのメモを誰かに渡したり、
 メモをポケットに入れて出かけたりなどなど。

 ノートやふつうのメモは書いて終わりだけど
 デスクメモはその点がちょっと違う。

 今回のものは心地よく片手で切れるので、
 次の行動への流れとてもスムーズに進んでいける。

 デスクメモが
 がんばって!と私を後押ししてくれているようにも感じる。

 デスクメモにとって
 この次の行動への引き継ぎという点は
 結構重要な気がする。


 


*記事作成後記

 中の紙は200枚。
 私が買ったNo.2は、およそA6(文庫本)を
 ほんの少しだけ小さくしたくらい。(16×10cm)

 中のメモリフィルはちゃんと別売りされています。(682円)

 (2013年11月19日作成)


 ■ エグザコンタ デスクメモパッド No.2は、こちらで販売されています。




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