文具で楽しいひととき
■ 「仮のプロフェッショナル」 住友スリーエム スコッチ ドラフティングテープ


 


□なにごともやり直しがきくというのは
 気楽に取り組めていい。

 たとえば、
 鉛筆は消せないペンで書く時より
 肩の力をぐっと抜いて
 まぁこんな感じかなと気軽に書き出すことができる。

 気に入らなければ、
 いつでも消せるので
 はじめの一歩ならぬ一筆が書き出しやすい。

 やり直しがきくという意味では
 デジタルはその上を行く。

 ワードで文書を書いているときに
 気に入らなければ、「delete」キーをポンポンと
 たたいてなかったことにできる。

 デジタルがすごいのは
 そのなかったことを「戻るボタン」で
 さらになかったことにできる。

 つまり
 やり直しのやり直しまでできてしまう訳だ。

 かくして
 私はすっかりとやり直しに慣れてしまっている。

 そういう意味で言うと、
 今、このテープに注目すべきタイミングが
 来ているように思う。


□「ドラフティングテープ」だ。

 「Drafting」とは、
 「製図」という意味。

 つまり、
 「Drafting tape」は「製図用テープ」ということなる。

 製図用紙などを固定するために使われていた。





 今のパッケージを見ると
 製図、トレーシングペーパーの固定という用途もあるが、
 正面には「仮止め用紙テープ」とある。

 仮止めテープ、すなわち一応貼ったけど
 気に入らなければ、いつでもはがせるというものだ。

 仮貼りには
 これまで私はマスキングテープを使ってきた。

 しかし、
 その用途に今、
 ドラフティングテープを使い始めている。

 これがかなり快適。


□私が仮貼りするときはこんな感じだ。

 何か企画を考える時、
 特にそれこそはじめの一歩の段階では
 スチレンボードを使うことがある。

 大きなボードに
 その企画に関係しそうなものを
 とりあえず、どんどんと貼っていく。

 雑誌の切り抜きを貼るときに
 使うのが仮貼りテープ。


 


 貼ってみたものの
 これやっぱり関係ないやと
 はがしてしまうこともあれば、
 これは少しこっちにずらして
 この写真と並べてみようと位置を変えることもある。

 これまでマスキングテープを使っていた時は
 貼ってからそんなに時間が経っていなければ
 キレイにはがせたが、
 数週間経ったあたりで、はがそうとすると
 マステはボードの表面の紙をビリビリと持ってきてしまうことがあった。

 考えてみれば、
 マスキングテープは仮貼りというよりも
 何かを隠す(マスクする)ためのもの。

 塗装する時に
 その上から塗ったりして、
 それほど時間をおかずにはがしていく。

 私の用途がそもそも
 間違っていたのかもしれない。

 スコッチの説明によると
 「ドラフティングテープ」は、「マスキングテープ」よりも
 粘着力が半分ととても弱い。

 ドラテの粘着面を指でペタペタといじってみると
 たしかにとても弱いそうだ。


 


 仮貼りとは言え、
 こんなに弱くて大丈夫だろうかと
 心配になるくらい。

 しかし、
 ひとたびボードに貼ってみると
 紙をビシッととめてくれる。

 たとえるなら
 家では普段ゴロゴロしているお父さんが
 いざ会社に行くと
 ビシッと仕事をしているみたいな。。。


 


 粘着は弱いけど、
 貼ろうと思えば、ちゃんと貼れる。

 そして、
 はがしやすいという、
 言わば「仮のプロフェッショナル」とでも
 言ってあげたくなるアイテムだ。


 


 ただ、テープの色は
 根っからの業務用という感じのクリーム色をしている。

 マスキングテープのようなカラフルさは全然ない。

 しかし、
 私は仮貼りがしたいだけで
 なにもデコレーションしようとなんて
 考えていない訳だから、これで全く問題はない。


□「ドラテ」は「マステ」よりも
 テープに厚みがある。

 厚みがあることで、
 仮貼りした後にはがす作業も
 とてもやりやすい。

 この点も仮貼り向きだ。

 仮のプロフェッショナル、
 「ドラテ」というネーミングで
 もう少しだけ一般的なパッケージにしたら
 もっとたくさんの人たちに使ってもらえるのでは
 ないかと思う。


 



■ 記事作成後記

 *スチレンボードに貼ったドラテを
  1ヶ月後くらいしてはがしてみましたら
  ボードの紙をピリピリと少々持ってきてしまうことがありました。

  とは言いましても、マステの時ほどではありませんでしたが。。


 *前回の「メンズ一筆箋」でご紹介した
  エアメール一筆箋。

  これが、とっても薄くて
  しっかり手で支えないと書きにくい。

  そこで、ドラフティングテープで固定してみました。

  こうするとビシッと固定できて
  快適に書けるようになりました。


 


  すっかりドラフティングテープが気に入ってしまったので
  いつでもすぐ使えるように
  ノートの最後にカットしたものをストックしてみました。


 


(2014年1月21日作成)


*1月21日追記

 「Draft」の意味を「下書き」、「仮」と書いておりましたが、
 「Drafting」は、製図という意味で、
 「Drafting tape」は「製図用テープ」という意味でした。

 読者の方からご指摘をいただき、
 その点を訂正いたしました。


■ 各種サイズのドラフティングテープは、こちらで販売されています。


 



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