2007.10.09(140)

「一軍万年筆の専用ベッド」

丸善

ペントレイ 森林楽

丸善 ペントレイ 森林楽

私は、自分の持っているペンを一軍、二軍、三軍に大きく分けている。ざっと、それぞれのペンとその保管場書をご説明すると、三軍は、最近すっかり出番が少なくなったペンたちで、これらは、無印良品で買った透明アクリル間仕切りボックスに入れている。

二軍は、以前よくレギュラーとして活躍していたが、ちかごろ急成長している若手やいぶし銀のベテラン勢に、その存在感がややかすんでしまっているペンたち。彼らは、革のペンケースの中で、いつ、いくぞ!と言われてもいいようにスタンバイをしてくれている。

そして、栄えある一軍は、熾烈なレギュラー争いに勝ち残った勇者たち。中には、最近入ってきたばかりでその実力を試されているという新参者もいたりする。

この区分けは、永久的なものではなく、結構頻繁に移り変わっている。三軍から一軍へと二階級特進したりすることもあったりする。こう分けたはいいが、一軍については、 常に実戦に挑んでいるため、その居場所は主に机の上で、さならが戦場のように書類や本などが飛び交うなかで日々奮闘してくれている。

仕事が終わっても、一軍ペンたちの行き場はなく、そのまま机の上で夜を過ごすことも多い。そんな一軍ペンたちを見て、日頃一番がんばってくれているのだから、これは、一度ちゃんとした居場所というものを作ってあげないといけないぞ。と思うようになった。

そんな折りに、偶然見つけたのがこの丸善オリジナルのペントレイ 森林楽である。

丸善 ペントレイ 森林楽

ボディは、木製でいわゆるお皿状のペントレイとは違い、しっかりと囲いがある。かと言って、眺めるだけのコレクションケースのようにガラスのフタある訳でもなく、ちょうどいいあんばい。

四隅の角という角はしっかりと丸く仕上げられており、優しさというものが伝わってくる。

丸善 ペントレイ 森林楽

中には、ベルベットのようなふんわりとした素材が敷き詰められている。ペンたちの疲れを十二分に癒してくれそうだ。

丸善 ペントレイ 森林楽

収納できるペンは合計で15本。この本数がとても気に入った。一軍ペンとして、登録させる本数は多すぎても少なすぎてもいけない。とくに根拠はないのだが、この15本という数字は、なんとなくとてもいい感じがする。と、腕を組んで、あごひげ(ほどんどない。)をなで回しながら往年の長嶋監督風にお店の中でひとりフムフムと頷いてしまった。

■ ほどよい間隔で万年筆が選びやすい

もちろん、一本一本のペンのために区分けされている。とは言え、その間隔は決して広くなく、どちらかと言えばちょっと狭めだ。15本全部を並べて見ると、ペンたちが「小さく前習え!」をしたように、ビシッと整列してくれる。

丸善 ペントレイ 森林楽

この適度な窮屈感がレギュラー同士のいい意味での緊張感というものを演出してくれる。ちょうど大リーガーのロッカールームのように。。。

さて、私はこのペントレイを基本は机の引き出しの中に入れている。引き出しの中でも一等地である右側一番上。当初は、ペントレイを横向きにいれる予定だったが、私の机の引き出しはだと寸法が3cmほど足りず、しかたなく縦方向にいれることにした。

丸善 ペントレイ 森林楽

しかし、実際に使ってみると、この縦方向であるほうが、かえって都合がよいことに気づいた。引き出しをあけた時に、ペンたちがこちら側を向いて整列しているような感じになる。ペンの選びやすさという面ではこちらの方がむしろいいようだ。

丸善 ペントレイ 森林楽

朝、仕事場の机に向かい、引き出しを開けて休息たっぷりの一軍ペンを眺め、その日のスタメンを選んでいく。私にとって一日のエンジンのかかる瞬間である。

フタつきタイプになりますが、こちらで販売されています。

*関連リンク
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