文具で楽しいひととき
ライツ
ペーパーパンチST
日本では、ファイルは2穴型がとても多い。一方最近は4穴タイプのものも見かけるようになってきた。4穴ファイリングのメリットは文字どおり紙を4つの穴でとめているので、綴じた書類の安定感があって頑丈なこと。でも、まだまだ2穴ファイリングが私のまわりでは多い。かといって、2つのパンチを持つはわずらわしい。そんな状況を解決してくれて、しかも見た目においても満足できるものを今回ご紹介します。ライツ ペーパーパンチST。
■ 2穴も4穴も開けられる
デザインはスケルトンのプラスチックパーツがとてもすっきりした印象を与えている。全てスチールで出来ていると、何かとても重々しい感じがするが、このスケルトンのおかげで、重々しさは微塵も感じられない。そうかと言って、全てプラスチックだとパンチとして不安になるが、ベース部分と可動部分がちゃんとスチール製となっているので、動作に支障はなく耐久性もばっちりだ。さすがドイツ製。
スケルトンパーツが使われているのは、穴を開ける時に手をかけるハンドルの表面部分のみ。わずかそこだけをスケルトンパーツにしただけで、これほど全体の印象が変わってしまうものかと感心してしまった。
使い勝手にも細かな配慮がされており、前述のとおり2穴・4穴の両方の穴が開けられる(A4のみ)。その仕掛けは意外に簡単なものとなっている。本体横から出てくる紙を固定するガイドバーにA4やA5の印の他に「888」という印が付いている。
これが4穴のためのもの。ガイドバーを888にセットして、まず片側に2つの穴を開ける。次に紙を表裏ひっくり返して、先ほどの反対側に2つ穴を開ければ出来上がり。
この888の意味は4穴の穴と穴の感覚が8cmという意味らしい。ドイツ製だからだと思うが、ガイドバーにはB4やB5の標記はなく、A4、A5、A6のAだけである。最近は仕事でもB4やB5はめっきり使わなくなったので、私の場合はこれ1台で十分である。
また、人間工学的な配慮として、穴を開ける時に手をかけるハンドル部分が微妙にへこんでいるのでとても握りやすくなっていて、ぎゅっと握る時も力がかけやすくなっている。机の省スペース事情への配慮として、ハンドル部分を押し込んだ状態でストッパーが効くので、机の引き出しなどにしまう時も場所をとらずにすむ。
以前、机に置きたくなるステープラーということでBrauseをご紹介したが、今回のライツパンチを横に並べてみると同じスケルトンなので、相性もばっちりだ。仕事や作業をクリエイティブにこなしていく時、こうしたデザイン性に優れたステーショナリーはよき相棒になってくれる。
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