文具で楽しいひととき
キングジム
ポメラ
原稿を書くことが多い私にとってテキスト入力は避けて通れないもの。草稿は万年筆と原稿用紙で手書きをしているが、最終的にはどうしてもワープロなどでテキストデータにしなくてはならない。私の場合パソコンを使う時は、ネットで情報を見るということ以外は、ほぼこの何か文字をテキストで打ち込んでいるということが多いように思う。
■ テキスト入力専用ツール
パソコンには、それこそ色々と便利な機能がたくさんついてるのに考えてみれば、私はそのうちこのテキスト入力系には日頃大変にお世話になっている。そんな中、キングジムからそのテキスト入力だけに徹した専用機「ポメラ」が発売された。「ポメラ」とは「ポケット・メモ・ライター」の略である。今回はこの「ポメラ」の使い心地をレポートしてみたいと思う。
まずは外観から。ほぼ、文庫本くらいの表面積。厳密に比べると、横幅は同じくらいだが縦は「ポメラ」の方がやや短い。
我が家の計りにのせてみると重さは362g。と言っても、いまひとつイメージしにくいと思う。
私の身の回りでそれに近い重さのものを探してみた。ちょうど最近使い終わったライフ社のノーブルノートA5サイズがあった。色々と紙を貼っているので当初よりもやや重めになっている。その重さ352g。
つまり、ちょっと厚めのノート一冊分くらいというイメージ。まぁ、ノートパソコンを持つのに比べれば、格段に軽い。パンフレットには、スーツの胸ポケットから取り出す写真があるが、スーツの形が崩れてしまいそうなので、私なら入れないと思う。
次にデザイン。表面はまっさらでロゴなどのないシンプルデザイン。控えめに左下に「pomera」とあるだけ。持ち運ぶことが多いので、こういう控え目なデザインは嬉しい。表面のホワイトには、パール塗装が施されている。それ以外のブラックはラバーのようなマット仕上がりでなかなかの質感。
使い方は、まずこのホワイトの部分をノートパソコンのように持ち上げて広げる。
そしてここからがこの「ポメラ」の一番の見せ場。左側にあるロックボタンを解除し、今度は横に広げると半分に折りたたまれたキーボードが広がり出す。細かいことを言うと、これは二つ折りされたものが単に広がるのではない。それだと、キーボードを広げた時、液晶画面が左側によってしまうことになる。広がると同時に、キーボードがジワリジワリと左側にスライドしているのだ。
こうするとやや小さめの画面、そしてその倍の大きさのキーボードという格好になる。
このスタイル、昔あった PDA(Palm パーム)用の折りたたみ式キーボードを彷彿とさせる。
折りたたみということで、気になるのは、キーボードの建て付け。この折り畳み機構の可動部には金属パーツが多用されてるので、きしゃな印象はない。
■ 折りたたみ式とは思えないフラットさ
いったん広げてしまうと、折りたたみであったことなど忘れてしまいそうなフラット感。
レッツノートB5サイズのキーボードと比べてみると、ポメラのほうがやや小ぶりといった感じだ。
【上がポメラ、 下がレッツノート】
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