文具で楽しいひととき
竹尾
ケイトジョー オニオンスキン ペールブルー
待ってました!と心の中で叫んだ。ホワイトのオニオンスキンペーパーを使っている時から、このブルーを私は待ち望んでいた。シワシワとした紙は何枚も重なると一枚一枚の間に空気が含まれたようにふんわりとする。その上から万年筆で書くと、ペン先のしなりより紙のふわふわとしたやわらかさに包まれる。とても魅惑的な紙である。
■ やわらかいブルー
今回のカラーは「ペールブルー」という。私は竹尾さんの展示会でケイトジョーオニオンスキンペールブルーの50枚入り限定ボックスを買った。箱から一枚をひらりと机の上に置く。束ねられた時よりも幾分ブルーは淡くなる。そして、ホワイトの時よりもシワシワが強調されている気がする。別にペールブルーの方がシワシワが強い訳ではない。ブルーという色のせいで影が強調されているのかもしれない。とても薄いけど、手にとるとふわりとしなってシャラシャラという音が聞こえてくる。とてもやわらかい音だ。
■ ブルーインクで書いてみた
オニオンスキンのブルーがあったらと思ったのは、ブルーインクで書きたかったからだ。さぞかし気持ちいいことだろうと想像を膨らましていた。ふだん私が使っている各種ブルーインクで書いてみた。まずは私の定番ブルーインクのパイロットブルー。このブルーはどちらかというと落ち着いていて透明感に溢れている。ペールブルーの上でも安定のそのブルーが作られていく。いつも見慣れているパイロットブルーだけれども、ペールブルーの上ではより大人しい印象になる。ブルー同士の取り合わせが実にいい。
それ以外のブルーインクも思っていた通り、ペールブルーの上で生き生きとしている。いずれのインクもいつもの字幅で特に太くなったりしていない。それはつまり滲みはほとんどないということだ。ヒラリとオニオンスキンを裏返すと、所々にわずかにインクが抜けそうになっていて、じっと堪えている様子が見受けられる。そもそもこの紙は裏面は書かないつもりなので、そうしたこともあまり気にならない。むしろ文字の気配が感じられて楽しい。
*
試し書きは終わった。これから本格的にこのオニオンスキンペールブルーを日々の生活・仕事の中で使っていく。例えば、手紙。手紙といっても長文ではなく、余白たっぷりに一筆箋的に使っていこうと思う。それ以外として、日々使うメモやToDoリストにしてもいいと思う。こういう素敵な紙を日常の筆記に使う贅沢はきっと格別だ。いつもと少し違う筆記が楽しめる。
最近、ノートブックのラージサイズの販売が始まった。
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