文具で楽しいひととき
オルファ
ミシン目ロータリー
この文具は買ってはみたもののずっと引き出しの中で眠りについていた。それがここ数年急によく使うようになった。かなりの期間寝かせていたようで、オルファのウェブで同じものを探してみたらすっかり形が変わっていた。商品がマイナーチェンジするくらい私は寝かせていたということになる。
私の引き出しの中で浦島太郎級に過ごし、遅咲きという形になったオルファのミシン目ロータリーを今回は取り上げたい。
■ コロコロ転がして切っていく
これはミシン目が作れるカッター。カッターの刃を出すとき、私たちは本体のスライダーを前に押し出す。しかし、これは逆に手前に引いていく。そうすると刃ではなく、刃をガードしている黒いパーツが引き下がって刃が露出していく。
あとは紙の上をコロコロと転がせばいい。私はフリーハンドで切っているが、定規を添えてまっすぐ切っていくこともできる。よく目を凝らさないと見えないくらいのミシン目が紙の上に生まれていく。他のカッターと決定的に違うのは、すぐに切り離さなくてもいいところ。そのままの状態でも十分これまで通りの紙として成立している。そして、いよいよということになればピリピリと気持ちよく切っていくのだ。
■ 私の用途
なぜ長らく使ってこなかったこのミシン目カッターを急に使い始めるようになったのか。それは瞬記だった。瞬記を書き始めるとき、たとえばその日が10月3日であれば日付を頭に書く。手書きだと後でパラパラとめくって探すときに、文字情報と同化して見つけにくいことがあった。そこでMacのpagesで作った日付数字を貼ることにした。
A4の紙に1〜31の日付を印刷して、それを1日ずつカットするのに、このミシン目カッターが活躍してくれるのだ。あらかじめカッターで全て切り離してしまうとバラバラになってしまい探すのが大変になる。ミシン目カッターだと先ほども触れたように切り目は入っているが、切り離すタイミングは一旦保留して後回しにしておける。この点が私の用途にピタリときた。
数字のフォントは色々なものを作って楽しんでいる
毎日瞬記を書き始めるときにシートからピリピリと切り取り糊付けしていく。ミシン目ならではの切り目がギザギザとしているのも切手っぽさがあっていい。
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ニッチなシーンだけれども私の中で確かな用途が見つかった。刃も交換できるというので、この旧モデルを当面は引き続き使っていくつもりである。
オルファ ミシン目ロータリー(新モデル)
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