文具で楽しいひととき
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国内の定番文具をベースをリデザインしたステーショナリーシリーズを展開しているクラフトデザインテクノロジー。新アイテムとしてテープディスペンサーが発売される。テープディスペンサーというと、最近では機能性をうたったものが多く、デザインに重きを置いたものは意外と少なかった。これは角張るべきところはしっかりとエッジを効かせ、丸るくすべきところは緩やかにという具合にメリハリがある。横から見ると、今にも走り出しそうな精悍さがある。ボディにはブナ材が使用されている。この加工を手がけたのは家具からインテリア用品、おもちゃなど幅広く手がけている木工メーカー「オークヴィレッジ」。以前、刀のようなフォルムをしたペンケースを紹介したことがある。それもやはり角と丸みを共存させており、どうやらオークヴィレッジの十八番のようだ。
テープを固定するプーリーと呼ばれる部分はアルミの削りだしで作られている。このパーツを担当したのは大和精工社。おもにカメラの精密部品を製造している。細かなところまで加工されていて、テープを固定する面はフラットではなく、中央だけがすこしだけ高くなっている。これは市販のテープの直径が各社で微妙に違い、どれでもしっかりホールドできるようにするためだという。このプーリーがとても重い。もちろんブナ材のベース部分の方が重いが、このプーリーもなかなかどうしてズシリとくる。一般的には本体(ベース部分)だけを重くしたものが多く、そのためだろうか、どっしりとしたデザインが多い。これはプーリーにもおもりの役割をしてもらったことで、本体デザインに自由度を与えているようだ。ベース部分の裏面にはテープではないが、粘着剤のようなシートがあり、机の上で動いたりせずに固定できるようになっている。
テープディスペンサーの一番の仕事はテープを切ることだ。それを担っているのがカッター部分。使い心地を左右する重要な部分である。ここにはニチバンの「直線美」のカッターを使用。テープの切れ目にギザギザがあまりなく、美しくテープを貼れるメリットがある。こうした国産3社による技を融合して作られている。
*クラフトデザインテクノロジー テープディスペンサー
ナチュラル・ライトブラウン・ダークブラウン 各9,500円+Tax
*「刀のようにペンを取り出す」Oak Village TANTO:
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私のステーショナリー選びの基準は以下の4つ。
– 機能のためのデザインであること
– 永く使い続けられること
– 価格が適正であること
– 使っていると存在が「無」になる
ちなみに、以前は
– デザインがよいこと
− 機能的であること
– 永く使い続けられること
– 価格が適正であること
– 使っていると幸せな気分が味わえること
一番の違いは、最後の「幸せ」が「無」に変わったことだ。以前は、文具を使う時にそれが気に入ったものであると、心から「幸せ」な気分を感じていた。じゃぁ今は幸せを感じていないのかといと、そうではなく、それを手にしている瞬間は幸せは感じている。ただ、いざ使いはじめると「幸せ」より別なものを重視するようになった。私が文具を使う時、たとえばスケッチブックに企画のアイデアを考えながら書く時、脳のパフォーマンス全てを「考える」に注ぎ込みたいと思うようになった。このペンいいなぁというようなことは、むしろ邪魔なものとなった。アイデアを考え、それを書くことだけに没頭したい。フト手もとを見ると、今ペンを持って書いていたのか、、と気づくくらいの状態が理想だ。その状態を私は「使っていると存在が無になる」と表現しているのであります。。手にして使いはじめたとたん、モノとしての存在がスゥッと消えていく。必要以上に主張がないこと。そんな文具を今は好んで使っている。
*イラスト:土橋昂広
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