■ 「自分だけの本をつくろう」 二見書房 白い本 1,000円
□最近、本を読むことがとても多くなった。
以前は、ほとんど読んでいなかったのに、、、
まるで、今まで読んでこなかった分を取り返そうとする
何かが私の中で働いているようだ。
なので、本屋さん巡りは、文具屋さん巡りと並んで
最近の私の愉しみなんです。
□先日、ヴィレッジ・ヴァンガードで気になる本があり、
思わず手にとってしまった。
「白い本」と帯に書いてある。
カバーから表紙まで全て白、
ページをめくってみると、これまた全てのページが真っ白で、
何も書かれていない。
じっと見ていれば何かが見えてくるわけでもなく、
ただの白いページが連綿と続いている。
これは、読むための本ではなく、
書くための本だと、ようやく理解した。
□言ってみれば、これはノートじゃないか、
とも思ったけど、
文具屋さんではなく、本屋さんで売られていることに
興味がそそられた。
そして、次の瞬間、これをレジへと持っていたのであった。
何を書くかなど、決まっていないのに・・・
□家に帰ってテーブルの上に、この白い本を置いて、
腕を組んで、はてと考え込んでしまった。
さあ、この本どう使おうか。
単なる、メモ帳やアイデアを書くのには
ちょっと合わない気がする。
日記といっても、小学生の夏休み以来書いていない。
でも、この本を前にして何かを書きたいという欲求だけは
ふつふつとわいてくる。
そうだ、本を書こう。
しかも、自分のためだけに。
そう思うと、色々とアイデアが浮かんでくる。
□まず、手始めにタイトルを決めてみよう。
私の場合、これまで書き溜めてきた文具のコラムを
まとめてみるのもいい。
はたまた、「私とペン」というタイトルもいいし、
未来日記なんてものいい。
なんだか、わくわくしてきた。
この本には、タイトル用のシールが付属されている。
好きなタイトルをつけて、背表紙に貼ることが
できるようになっている。
あまり、気負うことなく気の向くまま書けばいいと思う。
誰かに見せるわけでもないのだから、
思うがまま、自分の想いや考えをしたためてみる。
まずは、1行を書き始めることからはじめよう。
この本はそんな、使い方がぴったりくる、と個人的には思う。
□さて、この本、
表紙はいわゆるハードカバーで、 しっかりとした装丁になっている。
また、書く事を想定している本だからだろうか
通常の本よりも広げたときのおさまりがよい。
普通の本なら、ページを開いた時に
手で押さえておかないと、すぐ閉じてしまうが、
これは、広げた状態のままでとどまってくれる。
「さあ、どこからでも書いてくださいよ」と
言わんばかりに。
サイズは、A5判。いわゆるよくある単行本の大きさ。
中身の紙は通常の本よりも明らかに紙重量がありそうな
上質なものが使われている。
念のため
最終ページを使って万年筆でインクの裏写り具合を試してみた。
使用した万年筆は、
・モンブラン マイスターシュテュック
・ラミーサファリ
・ペリカン ペリカノジュニア
・ペリカン トラディショナル
の計4本。
インクはそれぞれ純正のものを使用した。
多少のにじみはあるが、裏写りという点では、ほとんどなく
4本とも合格点が与えられそうだ。
これで、気兼ねなく万年筆での執筆が愉しめる。
□ページ数は全部で256ページ。
これを書き終えるのには、結構な月日が必要になるはずだ。
書き終える頃には白い表紙の色も多少変わっているかもしれない。
それも、また味となるに違いない。
□自分色に自由に染められる本。
著者も読者もあなた1人です。
■ こちらでも手に入ります。
(2004年9月13日作成)
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