■ 「自分だけの旅のガイドブックをつくる」 MOLESKINE シティノートブック 2,940円
□昔は旅行と言えば、旅行会社が企画してくれるパックものが多かったが、
今は自分で行きたいところだけ巡るというスタイルも増えてきているように思う。
個人的な勝手なイメージだが、
前者は「旅行」で、後者は「旅」という言葉があてはまるような感じがする。
そんな旅のお供に最適なノートブックが
この3月末に発売される。
MOLESKINE シティノートブックだ。
一足早く、入手する機会を得たので、
その全貌をご紹介したいと思う。
□今回のシティノートブックは、旅のためのガイドブック。
ガイドブックといっても完成されたものではなく、
そこはMOLESKINE、書き込むところがたっぷりと用意されている。
自分で書き込みながら、世界でたった1冊のガイドブックを
つくり上げていくという、
MOLESKINEらしい旅の愉しみ方の提案だ。
私が今回手に入れたのはフランス パリ版。
その他、ロンドン、ミラノ、ローマ、マドリッド、バルセロナなど
世界の主要都市のものが色々と揃えられている。
ちなみに、日本版はまだ発売されていないが、
2008年には東京版と京都版が発売されるそうだ。
□サイズ的には、ポケットサイズと同じ。
ただ、違うのは、厚みが増しているところ。
これまでの192ページに対して、
今回は228ページになっている。
ページ数にすると、わずか36ページの差だが、
手にすると、その違いは結構はっきりとわかる。
内容が増えたことで、
それにあわせて、ひも状のしおりも3本に増やされている。
気が効いているのは、しおりの色が異なっている点だ。
これからたっぷりと書き込んでいく様々な情報にも瞬時にアクセスできそうだ。
□中身は、大きく2部構成になっている。
前半があらかじめ印刷された情報ページ、
そして、後半が自分で書き込めるフリースペースという具合だ。
□前半の情報系のページから見てみよう。
情報系のページのはじめには、
旅の大まかな予定を考えるのには欠かせない
その都市の全体地図と、電車の案内図が印刷されている。
いずれもカラーになっており、何度もめくっても大丈夫なように
MOLESKINEの通常の紙より幾分上質なものが使われているようだ。
その後には、中心部の拡大地図がたっぷり30ページほど続いている。
拡大地図といっても、ストリート名と目印となる駅や公園といった
ことくらいで、どちらかというと、空白のスペースの方が多い。
どうやら、これは「見るための地図」であると同時に
「書くための地図」でもあるようだ。
この地図に直接書き込んでもいいのだが、
今回のシティノートブックでは、巻末に面白いものが付いている。
半透明状の貼ってはがせる付箋シートだ。
ちょうど、1ページまるまる張り込める大判サイズ。
目的地を書き込むのであれば、
なにもわざわざ、この半透明シートを使うこともないが、
どういうルートで回るかを色々と検討するときなどには、
この上なく便利に違いない。
この付箋シートはビニール製なので、
鉛筆、油性ボールペンでの筆記には適しているが、
水性ボールペン、ゲルインクボールペン、万年筆では、
インクがはじかれてしまい筆記には向かない。
個人的には、鉛筆での筆記がとても心地よかった。
筆跡もはっきり出るし、何より書き直しが効くのがいい。
と言うのも、
このシートは12枚しか付属されていない。
以前、トレペメモでも思ったが、
ぜひこうした半透明状の大判サイズの付箋を別途商品化してほしいものだ。
このシティノートブック以外にも大いに使い出があると思う。
□地図で場所を探すとき、日本では
どこどこの○丁目○番地という具合に見ていくが、
欧米では、ストリート名で探すということが多いようだ。
その地がはじめての旅人にとっては、
ストリート名を言われてところで、てんで検討がつかない。
そのため、シティノートブックではストリート名と先ほどの拡大地図が
紐付けされた索引が用意されている。
アルファベット順なので、サッと見つけることができそうだ。
このように、情報ページといっても、
必要最低限にとどめらている。
当然、おススメのスポットなどは全く書かれていない。
そうしたことは、この後につづくフリースペースに
自分で書き込んでいくことになる。
□まずは、無地のノートが76ページある。
MOLESKINEにしては、ノート部分が少ない気もするが、
今回はガイドブックなので、次に控えてるインデックスページに
その分ページが多めに割かれているようだ。
インデックスは、96ページとたっぷりあり、
レストラン、ホテル、ショップなどの情報をカテゴリ別に
書き込めるようになっている。
半分は無地のインデックスなので、
付属のシールで、ステーショナリーショップ、カメラショップなど
自分の好みに併せて作ることができる。
こうして自分で集めた情報がひとつひとつ増えていくのは、
自分だけのガイドブックを作っているという実感がわいて
とても愉しい。
一番最後には、切り取りできるようにミシン目が入ったページがある。
1ページが8等分になっている。
これを何のために使うかは正直なところ、私自身ちょっと想像がつかなかった。
でもまぁ、旅というものは、何が起こるかわからないものがだから、
いざと言うときに何かの役に立ってくれるに違いない。
□旅先で偶然見つけたおいしいレストランやカフェの情報などを
どんどん書き込んだり、ショップカードなどを貼っていけば、
旅から帰ってくる頃には、その思い出と比例して、
シティノートブックは、ふっくらと厚みが増していることだろう。
そんなことを想定してか、
シティノートブックのゴムバンドは心なしか余裕をもって
緩めになっているような気がする。
(2007年2月13日作成)
■ モレスキン シティノートブックは、こちらで販売されています。
■ こちらでも手に入ります。
<MOLESKINE関連コラム>
■ 「所有する喜びが感じられる手帳」 MOLESKINE ポケット ルールドノート
■ 「たてに開く MOLESKINE 手帳」 MOLESKINE レポーター
■ 「半透明のメモ帳」 伊東屋 トレーシングペーパー メモ帳
■ 「やっぱり鉛筆。」 ファーバーカステル UFOパーフェクトペンシル
□ MOLESKINE.co.jp