■ 「やっぱり使いやすいマニラフォルダー」
□「マニラフォルダー」。
1枚の紙を半分に折って
その間に資料を入れるという仕組みのファイル。
ことさら仕組みというほどのこともない
実にシンプルな作り。
日本で似ているものをあげるとすれば、
俗に言う「個別フォルダー」というのがある。
「マニラフォルダー」と「個別フォルダー」、
作りとしては似ているが、実は細かな点で大きく違う。
まず、一つにサイズが違う。
二つを重ね合わせてみると、
個別ホルダーの方がひとまわり大きい。
縦横それぞれ1センチくらい大きくなっている。
個別フォルダーは A 4の紙を入れても
余裕しゃくしゃくといった感じ。
一方のマニラホルダーは、
ほぼ A 4とジャストサイズで、
マニラフォルダーの方がわずかに小さいか、
と思うくらいである。
このジャストサイズ、
実際に使ってみると、
とても心地よいものがある。
その理由は後ほどおいおいと。
そして紙質も違う。
個別フォルダーは厚い紙を使い、
書類のことは私に任せておきなさい、
というしっかり感。
マニラフォルダーは、ナヨッとしていてちょっと頼りない。
さらに、色も違う。
個別ホルダーは、黄色や青、ピンク、グリーンなど様々な色がある。
マニラフォルダーは基本一色のクリーム色。
この色をイメージしていただくのにちょうどよいものがある。
ウインドウズのデスクトップなどにある
フォルダーのアイコンだ。
色も形もそっくりそのまま。
この色が何ともいい。
とまぁ、二つ折りという点こそ同じだが、
実は違う点が色々ある。
□私はこのマニラフォルダーをこよなく愛している。
なんてことのないシンプルなファイルなのだが、
海外の香りがプンプンとしてくるところがいい。
そう思うようになったきっかけは
海外の映画やテレビドラマのオフィスシーンで
幾度も登場しているのを見て、
すっかりと惚れ込んでしまったから。
一番決定的だったのは、
確か「ホワイトハウス」というテレビドラマだったと思う。
これは、アメリカ大統領のホワイトハウスが舞台となっているドラマ。
その中で重大な事件が起こり、
大統領はじめ幹部が集まり、
ミーティングを行うシーンがあった。
大きなテーブルの上には、
一人一人のために機密情報のファイルが置かれてあった。
それがマニラフォルダーだった。(たぶん。。)
大統領はじめみんな席に着くなり
そのマニラフォルダーを手に中の書類に目を通し始めた。
そのマニラフォルダーの表紙には
おそらくホワイトハウスのマークのようなものが大きく印刷されていた。
私は、ストーリーそっちのけで
マニラフォルダーに釘付けになってしまった。
それ以来
すっかり惚れ込んでしまい、愛用している。
当然ホワイトハウスを真似て
表紙には自分のロゴマークを入れたりしている。
□このマニラフォルダー、
使ってみるとよくわかるのだが、
これがとても使いやすい。
最大の良さは、
ペラペラとした薄さなので、
手に取ってそのまま中の書類をめくってみることができる点。
この書類のめくりやすさ、
よくよく見てみると、細かな点までよく考えられている。
サイズがA4とジャストサイズなので、
中の書類に指をかけやすい。
マニラフォルダーには
インデックスを付ける出っ張りがある。
そのインデックスの下に目を移すと、
そこはインデックスとは逆にやや凹んだ形になっている。
しかも、さらによくよく見てみると
マニラフォルダーはきれいに端を揃えて折られていない。
ほんの数ミリだけ、ずらして折られている。
これは、本来はキッチリと折るところを間違えました、というのではなく、
あえてずらしているようだ。
と言うのも、
この「ずれ」は、
私の持っている他のマニラフォルダーのどれを見ても
同じようになっていた。
A4の書類を入れてみると、
先ほどの凹みの部分から紙が
ほんのちょっとだけ顔を出す。
加えて、折り目がずれているので
少しだけ顔を出した書類に指がかけやすく、
いとも簡単に中の書類をパラパラとめくれる。
A4とジャストサイズであることが
このめくる時に功を奏する。
□そして、
私のファイリング環境との相性も抜群という面もある。
私は、書類のファイリングには、
X フレームとハンギングフォルダーを使っている。
このマニラフォルダー、
サブフォルダーとして実にしっくりとくる。
ハンギングフォルダーに入れると、
やや小さなサイズにより、ほどよく中に沈み込んでくれる。
メインのハンギングフォルダーのインデックスより
一段下がって収納されるので、
メインのインデックスとの区別がバッチリとつくのだ。
この様に色々と考えてみると、
冒頭で比較した個別フォルダーとこのマニラフォルダーとでは
そもそも機能性に違いがあるようだ。
マニラフォルダーが追求しているのは
書類の保存性、そして閲覧性。
個別フォルダーは、
保存性のみを追求しているように感じる。
日本でポピュラーなクリアフォルダーもそうだ。
2辺が固定されているので、
中の書類が落ちないという安心感はあるものの、
書類を1ページずつめくってみるというのは
あまり得意ではない。
□このマニラフォルダー、
以前は、日本でも販売されていたが、
なぜか今は販売が終わってしまっている。
昨年出張で行った中国で偶然
マニラフォルダーをワンパックを手に入れることが出来たが、
残りも少なくなってきて不安な日々を送っている。
そこで海外のサイトで買えるところはないだろうかと
調べてみた。
すると、アメリカのアマゾンドットコムに20ドルくらいで
販売されていることがわかった。
しかも、100枚入りとタップリで。
早速、購入すべく、アマゾンドットコムの会員登録をした。
ちなみに、
日本のアマゾンの会員であっても
米国の場合は別途登録を行わなくてはならない。
カートにマニラフォルダーを3パック(300枚ということ)を入れて、
心の底から込み上げてくる喜びをこらえながら、
ニヤニヤとしていた。
しかし、そこは私も大人なので、
こんなことでニヤニヤしてはならないと笑いをかみ殺した。
かみ殺せば、かみ殺すほど
人の顔というのは逆に変な顔になってしまう。
そんな状態でレジへと向かった。
(といってもネット上ですけどね。。)
しかし、ここで予想もしていなかったことが起こった。
なんと、このマニラフォルダー、
日本へは送ってくれないという。
画面には別な送り先を入力してくださいとなっている。
別の住所と言われても、
両親の住んでいる海老名を選んだとしても、
同じ日本でまるで意味がない。
もうそこまでマニラフォルダーが手に届くところにありながら
買えないこのもどかしさ。
これは機会をとらえてアメリカに直接行くしかないかと
真剣に考え始めている。
しかし、よくよく考えてみれば、
このマニラフォルダーというものは
一枚の紙にインデックスを付けた形に切って、
それを折っただけではないか。
□そこで、私はひらめいた。
紙を折っただけであれば
自分でも作れないだろうかと。
私のいつもの「工作心」の炎がメラメラと燃え始めてきた。
善は急げと、私は走って画材屋さんへと向かった。
店員さんにマニラフォルダーを見せて、
これに似た紙をください!と、
単刀直入にお願いした。
その紙を指で確かめて、
うーむと考えていた店員さんが
しいて似ているのはこれでしょうか、、、と
出してくれたのが
「NTラシャ紙」の色は「象牙」というもの。
マニラフォルダーと比べてみると
色はマニラフォルダーよりもほんのわずかに赤みがあり、
表面のザラ付き感は少なく、
そして、紙のしなりも、わずかに柔らかめといった印象。
細かな点では微妙に違うが、そこそこ似ていたので
これに決めることにした。
大きさは、四六判というのを4等分にカットしてもらった。
カットした大きさはA3を二回りくらい大きくしたくらい。
四六判一枚での価格は、357円くらいなので、
マニラフォルダーひとつ分は89円といったところ。
アメリカに行って買うことを考えれば、
これは安い。
念のためにと、何枚も買い込み、
家に帰り、早速マニラフォルダー工作にとりかかった。
工作にあたっては
すでに持っているマニラフォルダーを型紙にしてみた。
その型紙がずれないように
マスキングテープで要所要所を貼っていく。
マスキングテープなら、あとできれいに剥がせるし、
そのまま切ってしまってもOKと、なにかと都合がよい。
実際に切ってみて気づいたのだが、
マニラフォルダーは、単に四角い形ではなく、
意外にも角が丸く、結構複雑な形状をしていた。
そうした部分も慎重にカッターで切っていく。
切り抜き作業は無事終了。
しかし、まだ大切な作業が残されている。
それは、半分に折るという作業。
ここで注意しなくてはならないのは、
キッチリと半分に折らずに、
マニラフォルダーのように
少しばかりずらさなくてはならないところ。
最初、普通に折ったら
全然ダメだった。
折り紙などと違って
この紙はやや厚みがあるので、
うまくいかないのだ。
きれいに折るには、
折り目のすじが必要なのだ。
確かに、マニラフォルダーを見てみると
ちゃんと折り目が付いてた。
そこで、こんどは私も折り目正しく行ってみることにした。
ただ、専用の器具など持っていないので、
使ったのは定規と自分の爪。。
これでやってみたら
一転結構うまくいった。
完成!
出来上がってみると、
さすがに同じ紙ではないので
中の書類をめくるときの感じは多少違うが、
まーOKという感じ。
これで、
私のマニラフォルダーライフも
当面は安泰な日々が続きそうである。
しかし、これはあくまでも非常事態用であって
やはり本来のマニラフォルダーが日本でも買えるといいのですが。。。。。
(2010年3月23日作成)
* これは、あくまでも私の勝手な使い方をご紹介しただけで、
この方法を推奨するものであはありません。
きっと、ほとんどの方は右から左に受け流し、実際には行ったりしないとは思いますが、
万が一行う場合は、あくまでも自己責任の中でお願いいたします。
■ オマケ
冒頭のマニラフォルダーが自立している画像、
自分で言うのもなんですが、
結構うまく撮れたのではと思っています。
そこで、その舞台裏をご紹介します。
ファイル自体は、ちょっと背の高いボトルで支えました。
そして、いい感じで開いたファイルは
奧側にマスキングテープで固定してみました。
これで、自立しながら、ファイルも開くというカットを撮影できました。
まさに、これウインドウズのデスクトップにある
あのアイコンみたいですよね!
以上、オマケでした!
(2010年3月23日作成)
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